件  名 お別れはハングで
告白人 :近ちゃん 

「恋のときめき」・第14話  
2時間半の2人だけのオフ会も、思いも寄らぬキスの嵐で、数十年ぶりに
燃えに燃えた青春と、異常なまでに高鳴った心臓の鼓動、近ちゃんの
この先の人生に、二度と無い経験であろう。

鎌倉駅に戻り、コインロッカーから荷物を取り出し、横須賀線の
上り電車に乗った。

アンは、荷物の中をゴソゴソと何かを探している。

そういえば、最初に、アメリカから持ってきたプレゼントを貰って
近ちゃんはバックの中にしまっていた。

早速、バックから取り出し、包装紙を破がし、中身を取り出した。
洒落たボールペンだった。

やっと、アンが荷物の中から取りだしたものは、カセットテープであった。
「女の出船」「忘れな草を貴方に」
が吹き込まれているそうだ。

日本に来る直前に、家庭用のオーディオ機器で吹き込んだので、
あまり、良くないよ。 と、しきりに、弁解している。

アンの首から携帯電話が架かっている。  アンは言う。
「日本にいる間レンタルしているの。 番号をメモっておいて!。」

車内放送が聞こえてくる。
「まもなく、横浜駅に到着します。」

近ちゃんは、網棚からバックを下ろし、背中に背負って、お別れの握手を
しようと、前屈みになって、手を差し出した。

すると、いきなりアンが立ち上がって、近ちゃんの上半身は、アンの胸の中に
抱きかかえられてしまった。  一瞬の出来事であり、へっぴり腰のまま、
アンにハングされた。
・・・・第15話に続く・・・・