件 名 |
:第1話
「源泉の湯の入り方に、達人技を見た」 |
入浴日 |
: |
編集日 |
:2000/12/27 08:42 |
所は、那須温泉の「鹿の湯」なり。
木造平屋で長屋風の建物の中、男女別に仕切られている。男湯に足を踏み入れた。
大きな脱衣所を通り、内部に入る。
4間四方(8m*8m)の四角な部屋に、4つの枡目の湯ぶねとかぶり湯の桶があった。
4つの湯舟の温度は、40、50、60℃、そして最後が、源泉で有る。
三つまではクリヤー出来、いよいよ、四つ目は、指をそ〜っと、突っ込んでみた。
7〜80℃はあろうかと直感できた。試しに、片足を突っ込んでみた。
膝まで入らないうちに、タマラズ、ザバァーと足を引き上げた。
その姿を見ていた、湯舟の周りに座っている人達に、『ジロッ』と睨まれてしまった。
その中の一人に、『お湯を掻き混ぜるな!!』と、どやされた。
1間四方の湯舟の周りには、いかにも怖そうな連中が5〜6人、波だった湯をじっと見つめている。
近ちゃんの一番近くにいた人が、そっと耳打ちしてくれた。
『この風呂に入るにはコツが有るよ。
まず、かぶり湯を30回かぶって、熱さに体を馴らし、
風呂の水面が静かな時に、そーっと、身体を沈めていき、
じいーっとしていないと、だめだよ。
湯を動かすと熱くなるからネ』
見ていると、一人が入ったら、続いて、3人ほど入った。
5分間程、まさに、我慢くらべだ。
リタイヤで出る時も、そーっと上がってきた。
近ちゃんも早速、かぶり湯を使った。また、どやされた。
『かぶり湯の桶にお湯を汲んでおけ!』と。
源泉を手桶に汲み、かぶり湯の桶に補充をすれど、手桶を持つ手が真っ赤になった。
先ほど、耳打ちしてくれた人が、遠くから、『もう良いよ!』
10杯ほど汲み足して、終わりにした。
さんざんな目に会った「鹿の湯」の熱湯体験だった。
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