D90が観た画像  d90-14083

撮影地 9年間の撮り貯め
撮影日時 9年間の撮り貯め
作品のタイトル 雛の顔
作品の概要 各地のひな祭りを訪ね続けて、早9年が経過しています。
年に数千体の雛人形に出会ったとすると、ゆうに、数万体の雛人形に接した事となります。
始めの内は、立派な段飾りに圧倒され、豪華さばかりを求めて、撮影を繰り返していましたが、最近、人形一つ一つに目が行届くようになりました。
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ここで、北浦和・二木屋の小林オーナーの言葉を借りれば・・・
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芸術は、ある一定の知識がないと判りません。
お茶碗、刀剣、甲冑、染織工芸・・・みんな良し悪しは知識や審美眼と言われる訓練がないと判りません。
ところが「雛の顔」は人間の顔そのものです。
人間は人間の顔だけは細かく識別できますが、犬や猫は判りません。

「可愛い、きれい、性格悪そう、きつそう、優しそう、不細工」など、パッと判ります。 そして個々のタイプ、好みもあって、それぞれに惹かれるものがはっきり決まります、ここがみんなに受けるのです。
中には、「不細工だけど品がある」とか、「きれいだけど頭悪そう」とか、「性格は不美人」とか、・・・みんなが勝手に評価できます。

これにお雛様の様式が混ざります。
寛永雛、元禄雛、享保雛、古今雛、現代雛という時代の様式。
京雛、江戸雛という地域の様式。

「あっ! これは京都の享保雛、優しい顔が一番好き」とか、「おっ! 江戸の古今雛、原舟月の品のいい顔が大好き」と、好みと様式で自分のいちばんを判断します。

私も昨年から『顔の芸術』撮影に取り組みました。
その一端を紹介いたします。