D90が観た画像  d90-16078

サブタイトル 戦後70周年記念  「もしも私に口があったなら、あなたに伝えたい」
空襲被災地 文京区千駄木 1−23−4
被災樹木 イチョウ・1本 現在の樹齢 200年
樹高 10メートル 幹回り 2メートル
戦災日 1945−01−28
作品のタイトル 観潮楼跡のイチョウ
樹木は語る 文京区千駄木は、鴎外がその半生を過ごした地です。

戦争の被災木のイチョウがあるのは、鴎外の旧居「観潮楼」の跡地ですが、鴎外は1892(明治25)年から、亡くなる1922(大正11)年までここで過ごしました。
観潮楼は、鴎外の没後しばらくは家族が暮らし、その後は借家となりました。
1937(昭和12)年に借家人の失火により母屋の大部分が焼失しました。
1945(昭和20)年には東京大空襲の焼夷弾により、胸像、銀杏の木、門の敷石、三人冗語の石以外はすべて焼失してしまいました。

戦争の被災木のイチョウの樹は、5月なので、青々と緑の葉が茂っていますが、幹は麻袋を巻き着け、木肌がはがれ落ちるのを止めようと、写真を撮るのも気が引けてしまうほど痛々しい姿ですが・・・樹木の生命力に涙です。
-------------------------------
1949(昭和24年)、当時国立博物館館長だった高橋誠一郎が委員長となり、永井荷風、佐佐木信綱、齋藤茂吉らを中心とした鴎外記念館準備会が発足し、建設費の寄附を募りました。
翌1950(昭和25)年、鴎外生誕88年を機とし、観潮楼跡は記念公園(児童遊園地)となり、東京都の史跡として指定を受けました。
1962(昭和37)年、鴎外生誕100年の年、「鴎外記念室」を併設した「文京区立鴎外記念本郷図書館」(設計:谷口吉郎)が開館。
このとき、薮下通り側の鴎外記念室入口の門標として、佐佐木信綱の筆による「観潮楼址」碑が設置され、また鴎外記念室入口近くの壁には、佐藤春夫寄贈、高田博厚制作の「森鴎外レリーフ」が取付けられました。
2006(平成18)年、図書館移転に伴い(現本郷図書館)、記念室は独立して「本郷図書館鴎外記念室」となりました。
2012(平成24)年11月1日、生誕150年を記念して「文京区立森鴎外記念館」となり現在に至っています。

道案内 東京メトロ・千代田線の千駄木駅から徒歩5分ほどです。

撮影日

2016−5−8