地下鉄「九段下」で下車して、九段坂を登って行くと、斜め左手に土橋と城門が見えてきます。
江戸時代には土橋で無く、内濠に掛かる木製の橋でした。高麗門の建築は寛永１３年（１６３６）と考えられ、櫓門も同時期の建築です。
櫓門の上部は、関東大震災で破損したため、大正末期から昭和初期に撤去されていたままでしたが、昭和３６〜４１年に復旧整備されたもので、田安門は江戸時代の総構完成当時に遡る現存唯一の建物であり、高い価値を有しています。
枡形門を通り抜けると、北の丸公園内に入ります。
現在では、「日本武道館」や「科学技術館」や「工芸館」が有りますが、
戦前までは、広大な近衛師団第一連隊、第二連隊の兵営でした。
戦後も多数の兵舎が残され学生や警察関係施設として使われましたが、昭和３７〜３８年頃から一転、綺麗に整地し公園となり、唯一近衛師団司令部の瀟洒な煉瓦造りの建物だけは国重要文化財に指定されて残っております。
穴場的存在ですが、田安門の右脇から石段を登ると、「弥生慰霊堂」と「昭和天皇野立所」が有り、ここから「石垣の上から田安門の全景」を見れます。 |
