源頼朝により開発された「鎌倉」は、お寺や神社が多く古都の雰囲気が蔓延しており、訪れる観光客も多い。
明治２２年に、ＪＲ横須賀線が開通すると、東京からの交通の便が良くなり、文学者が鎌倉を訪れるようになった。
大正時代になると、多くの文学者が、鎌倉に滞在したり、暮らしたりするようになり、昭和に入ると、より良い創作環境を求め、さらに多くの文学者が鎌倉へ移り住むようになる。
彼らは親交を深め、やがて「鎌倉文士」といわれるようになり、そして、古都鎌倉を「文学都市」へと高めていった。加賀百万石の前田家１６代当主・前田利為は、鎌倉に別荘を建てる。
戦後、別荘はデンマーク公使や佐藤栄作元首相の別荘ともなった。
その後は鎌倉市が譲り受け昭和６０年（１９８５）に鎌倉文学館となる。
館内は、夏目漱石や芥川龍之介など、鎌倉ゆかりの文学者たちの偉業を伝える資料館であるが、春と秋にはバラの花を目的に訪れる人が多い。
庭園の南側にある「バラ園」（約６００平方メートル）では、春は５月１０日〜６月４日、秋は１０月中旬から１１月下旬にかけて、２０１種２４６株という多種多様のバラの花が咲き乱れ、バラと洋館のコラボにはカメラマンが腕を振るいます。 |
