「巻きたばこ」が主流になった現代で、先端と吸い口が金属のキセルを使用する人はいなかろう。
落語の世界で、ご隠居さんが刻みたばこを使用する時や、花魁がたばこに火をつけてお客に渡してくれる時・・・、竹の筒に火皿と吸い口の付いた物。花の形が、南蛮人(昔のポルトガル人や スペイン人)の用いたパイプの
「キセル」の形に 似ているところからこの名がついた。
地中から花柄を立て、その先にパイプに似た筒形で薄紫色の花を横向きにつける。
花冠の長さは3センチくらいで、先は浅く5つに裂ける。
花の中には黄色い球のような雌しべの柱頭があり、その下に雄しべが4本ある。
花のつけ根には舟形の萼がある。
ナンバンギセルは、寄生植物で、薄(ススキ)や茗荷(ミョウガ)などの根に寄生して養分をもらっている。 |