D90が観た画像  d90-18016

戌年だから、こんなドラマも いいんじゃない!
撮影日 :  2018−1−10
「お囲い御用屋敷の犬たち」
江戸時代、中野は、江戸に近い直轄支配地として、また、鷹狩りの指定地だった。
徳川5代将軍綱吉の頃は、ご存じのとおり「生類憐み(しょうるいあわれみ)の令」が出され鷹狩りは行われなくなった。

綱吉は「生類憐みの令」によって殺生(せっしょう)を禁じ、特に犬の保護策を強行して、江戸郊外の中野に最も大規模な犬屋敷を造らせ、支配役以下多数の役人や医者を置いて、野犬の飼育にあたらせた。
犬屋敷は元禄8年(1695)末に収容を開始し、綱吉の死去により宝永6年(1709)に廃止されるまで、15年間存続した。

敷地は現在の区役所を中心にJR中央線をはさんで約30万坪(100ヘクタール)に及び、5つの犬囲いには、各数百棟の犬小屋・餌場(えさば)・日除け(ひよけ)場・子犬養育場があって、最盛期には8万数千頭、飼料費は年額9万8千両にも達した。
・・・ 現代の価格では、おおよそ122億5000万円前後といったところでしょうか。・・・

その後、幕府は方針を変えて、雌犬の収容を主体とし、他の近在の農家に飼育料をつけて預けることにした。
犬屋敷の莫大な費用は、江戸の商家や天領の農民達の負担で賄われた。     ・・・・(「中野区の史蹟」より)