D90が観た画像  d90-18083

東京都青梅市住江町  歴史資料館 青梅・津雲邸
撮影日 :  2018−3−17
青梅・津雲邸雛まつり展
過日(3/10)、「秋川渓谷雛めぐり」の際に、立川から来た女性と雛談義になり、青梅市にも良いお雛さまがあるみたい。・・・と、多摩地域のタウン紙[アサココ]を手渡された。

2018−3−1発行136号によれば、江戸後期の有職雛、稚児雛、次郎左衛門の立雛のほか、江戸の高級人形店「七澤屋製」などの精巧な雛道具700点を展示、3月25日までの金・土・日・祝日限定で入館料500円と、あった。

建物の紹介は、別途計画しており、今回は雛まつり展に言及する。
写真撮影禁止の貼り紙があったので、津雲館長と名刺交換をして、「お雛さまと建物を撮影したい旨」を伝えた。
建物内部の風景の一環として雛人形が映る事は仕方ないが、人形の顔をアップで撮影する事は「人形協会」からストップが掛かっているので・・・。 ウ

カメラ道具としては、接写用に単焦点F1.8 35ミリを持参していたが、ズームレンズF5.6 18-200ミリ一本で撮影に臨んだ。
やはり、光線の弱いところではシャッタースピードが落ちてブレを生じた。

現館長の祖父・津雲國利(明治26年−昭和47年)は、現・東京都青梅市で生まれ、安田銀行、古河銀行、下野銀行を経て昭和3年に第1回普通選挙で初当選以来8回、22年間にわたり衆議院議員を務めた。

津雲館長によると「祖父は古美術に造詣が深く、骨董屋から鑑定を頼まれるほど。
22年も政界で活躍してきたから、上層階級とも付き合いが多く、所蔵している仏像や骨董など、持ち込まれる機会が多かったようです」。
仏像は1000体以上も所蔵していた時期があり、860体を青梅市に寄贈したそうだ。

さて、肝心のお雛さまの紹介に入ります。
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下の2枚目の写真は、入手ルートは聞きそびれたが、天皇から下賜(かし)された人形とのこと。
特に、床の間(写真27番)に飾られている2体は初参(ういざん)人形で、皇族や公家子女、能役者や狂言師の子弟が初めて参内した時、天皇から下賜(かし)された人形だ。
髪を稚児輪に結い緋縮緬の小袖を着ているのは、公家の子女らに。
おかっぱ頭で裃袴姿はごく限られた能役者などに賜れた。
明治初期、同じ作者による一対とされ、2体が揃っているのは同館(歴史資料館 青梅・津雲邸)だけだそうだ。

下の1枚目の段飾りの写真は、平安時代からの公家の風俗をもとに、忠実に制作された有職(ゆうそく)雛が最上段に。
気品があり奥ゆかしい姿、江戸後期から末期につくられ、縁あって津雲家のコレクションに。
江戸末期から明治初期に、大名家に下賜された御所人形なども展示されている。

1階の応接間には、庄内藩主家の娘が小倉藩主家に嫁いだ際の嫁入り道具の雛型一式が展示されている。
金蒔絵の長持や箪笥、お膳、古伊万里の皿や鉢、ガラス器などミニチュアといえど精巧で美しい。
嫁入り道具をお披露目する代わりとして、その雛型を誂えたと伝わる。
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いつもの取材方法で言えば、雛人形を一体ずつ紹介したいのだが、今年も後1週間ある、それを逃しても来年も展示すると思うので、是非、現地に足を運んで観て頂きたいものです。