D90が観た画像  d90-18335

東京都新宿区 新宿御苑
撮影日 :  2018−11−11 と 11−12
2018・新宿御苑の菊花壇展・・肥後菊花壇
「肥後菊」は、江戸時代に熊本の細川藩主の園芸奨励によって栽培が始められ、武士道の精神修養を目的とし、発達した古典菊である。
肥後藩士の秀島英露がまとめた『養菊指南車(ようぎくしなんぐるま)(文政二年(1819))』という指南書には、季節に応じた手入れ方法や苗の配置などが記されており、栽培方法や飾り方に独特の様式があるのが特徴。
かつては藩外への流出が固く禁じられ、長いあいだ門外不出の秘花とされていた。

新宿御苑では、昭和5年から作り始めた。
畑では1000株育て、その中から良い株を選抜して、予備軍として試作栽培にまわし、その中から展示用に選抜するそうだ。
花は一重咲き。
新宿御苑では、平たい花びらの「陽の木」と、管状の花びらの「陰の木」の異なる2つの品種を仕立てる。
そして、黄、白、紅と配色よく、前・中・後の3列それぞれに、低・中・高と高さをつけて植えこむ。
そして、1株に咲かせる花は、11輪と定められているそうだ。

160センチほどの高い1株に、春(花の部分),夏(勢いの良い中間上部の葉),秋(勢いの衰えた中間下部の葉),冬(根元に近い枯れた葉)と表現されているそうだ。
観賞するには奥の深いものが有る。
まずは、青竹とよしずの素材をいかした上屋は、日本の伝統的な職人技が随所に感じられる。
肥後菊が植えこまれた土間は、他所と異なる手法が用いられている。
緑の苔を篩いにかけて、細かなものを黒土と混ぜ合わせ、緑で化粧された土間となっており、風雅な趣が印象的な花壇となっている。
畑では1株毎に鉢植えされていたが、土間に展示された後は、水やりが出来なくなる。

設置されている場所には、西日の斜光が入り、菊の影絵がよしずに反射している。

1999年のホームページ作成時からの作品集です。
		画面表示のためのツールも技術習得の為にいろいろと取り込み、
		数多くの技法を習得し、シリーズ作品集として、管理しております。