D90が観た画像  d90-18371

東京都目黒区下目黒  「雅叙園・百段階段」
撮影日 :  2018−12−08
「創業90周年特別企画・百段階段の十畝の間」
雅叙園・百段階段を昇り始めて一番目の部屋は、十畝の間(じっぽのま)と言う。
この部屋の見どころは23面の「花鳥画の天井絵」である。
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日本画家・荒木十畝(あらきじっぽ)は1872年(明治5年)に長崎県大村市にある玖島(くしま)城の下町に生まれた。
姓は朝長、名を悌二郎といい、20歳で上京して荒木寛畝(あらきかんぽ)の塾に入門する。
やがてその才能を認められると荒木寛畝(あらきかんぽ)の娘・鈴と結婚し荒木家を継いだ。
35歳の若さで文展(文部省美術展覧会、現・日本美術展覧会=日展)の審査員を務めたほどで、横山大観や川合玉堂らと並び評されるほどの実力者。
荒木十畝の作品で代表的なのは、1917年(大正6年)に描いた「四季花鳥」は春夏秋冬の4点で構成されていますが、いずれも派手な色彩を塗りつぶして深い奥行きをみごとに表現しており、「垂らし込み」の技法を使って滲みを表現するなど日本画の技法を極めていて見る者を唸らせる。
十畝の絶筆と言われる作品は1944年(昭和19年)に描かれた「柏白鷹」と言い伝えられているもの、止まり木の落ち着いた茶の色といい、画面左右に配された葉の渋い緑色といい、鷹の真っ白な羽の白さとあいまって落ち着いた静寂を感じさせる作品である。
「四季花鳥」に見られる華やかさは封じ込められ、かえって鷹の白色が艶やかな光を放ったように見える。

この部屋の見どころに、「螺鈿細工」と「金の金具と七宝焼き」が有る。
螺鈿は鴨居とか床の間の落掛、床框などに施されたもので、「黒漆研ぎ出し」というもので、漆地に研いだ貝殻を文様に切って張り、漆で塗り込める。
『床框』の作品を撮影するには、畳の上に腹這って撮影し、天井の作品を撮影するには、寝転んでピント合わせを行なってから、AF(オートフォーカス)機能をオフしてからカメラを畳の上に置き、シャッターを切る。

1999年のホームページ作成時からの作品集です。
		画面表示のためのツールも技術習得の為にいろいろと取り込み、
		数多くの技法を習得し、シリーズ作品集として、管理しております。