D90が観た画像  d90-19067

東京都世田谷区岡本 2−23−1 静嘉堂文庫美術館
撮影日 :  2019−2−27
岩崎家のお雛さまと御所人形 (2019-1-29〜3-24)
[まえおき]

昭和初期、三菱第四代社長の岩崎小彌太が孝子夫人のために、京都の老舗「丸平大木人形店」へ特別発注したもので、「他にはないものを」とに応えて『人形司・五世大木平蔵』が担当した段飾りの雛人形15体と道具類は、戦後(おそらく昭和50年以後)に岩崎家から手放されて、市場に流失したが、あまりに高価(現在の貨幣価値で二億円ほど)になる為、オークションを経て、各地に散ってしまった。
その後、人形愛好家の桐村喜世美氏が内裏雛に魅了され、長い年月をかけて蒐集、すべての雛飾り(雛人形15体と道具類)が桐村家に集った。
桐村家で慈しまれ、公開されてきたお雛様ですが、「二度と散逸することのないように」との桐村氏の思いから、お雛様に縁(ゆかり)の深い静嘉堂文庫美術館に桐村氏蒐集の武者人形や犬筥(いぬばこ)などとともに、2018年に寄贈され今日に至る。

話題はもう一つ、岩崎小彌太の「還暦の祝い」として、孝子夫人が「京都の老舗・丸平大木人形店」に発注して仕立てられたものが「七福神と御所人形の58体」は、木彫人形に彩色をした御所人形の一大群像は、10メートルの長さになる。
一つ一つの人形が表情豊かで一群の中心に座す宝船の布袋様(ほていさま)は小彌太氏に似せているという、愛情とウィットに富んでいるところが夫人のお人柄を感じる。
--------------------------------------
[展示品の紹介]

館内は写真撮影禁止のため、入館時に配布されたチラシと館内で購入したハガキより引用しています。
なお、「八千草薫」が耳元で囁く「音声ガイド」は40分ほどですので、¥540円で利用されると効果的です。
-----------------
幼児の姿をした内裏雛や、子供仕立てに作られたお雛さま(稚児雛)は、木彫りの人形で白い顔に彩色されているそうだ。
見た目には全く想像できないが、「内裏雛とお雛さまは足が三つ折れで製作されており、立ったり、座ったり」できるとか。
わずかに開いた口から見える歯並びは「象牙」で作られている。
-----------------
木彫彩色御所人形は全員が頭に「兎の冠」を被っているのは、岩崎小彌太の干支(卯年生れ)なのだとか。
--------------------------------------
[撮影禁止の写真だが]
報道関係者むけの内覧会が有り、ヤフー検索すると、「静嘉堂 岩崎家のお雛さま 画像」 沢山の写真に出会う。

[「丸平大木人形店」と大木平蔵について]

私も雛人形めぐりは長い。  大木平蔵作品は、「三井家のお雛さま」で三井記念美術館や、「虎屋のお雛さま」や、富山県高岡市の2ヵ所の商家であっているが、5代目の「五世大木平蔵」作品は初めてである。   丸平大木人形店 ⇒ 公式ページ

[静嘉堂文庫美術館]の紹介 ⇒ 公式ページ

1999年のホームページ作成時からの作品集です。
		画面表示のためのツールも技術習得の為にいろいろと取り込み、
		数多くの技法を習得し、シリーズ作品集として、管理しております。