D90が観た画像  d90-21068

新潟県村上市三之町11-12
撮影日 :  2021−3−19
徳川家康の弟の信成、十代信敦、十一代信思を祭神とした藤基神社
享保5年(1720)に弌信が初代村上藩主となったのち、七代藩主で江戸幕府老中の信思により嘉永2年(1849)に、江戸藤基神社から分霊を遷座し現在の社殿を建立した。
(徳川家康の弟の内藤信成、十代内藤信敦、十一代内藤信思を祭神とした藤基神社となる)

家康を祀る日光東照宮と同じ神社建築様式である権現造により建てられており、正面に唐門を設け周りに源氏塀を配し、拝殿と本殿が石の間と呼ばれる石畳の廊下により繋がれている。
総ケヤキ造による社殿には村上が生んだ名匠有磯周斎が「籠彫り」と呼ばれる技法を用いて、8年もの歳月を費やした彫刻が数多く施されており、現在では村上市の指定有形文化財に指定されている。
また、美麗な状態で見つかった建築時の上棟札から、全てが村上町衆の手により建てられていることが判明し、これは当時の村上地方の建築技術水準を窺い知ることができる点においても価値が高いといえる。
拝殿扉の扁額には内藤家裏家紋の「軍配団扇」を、拝殿内の釘かくしには内藤家の印「卍」が打たれている。また、境内の石垣は村上城の石垣と同じ柏尾の石が使われている。

私の趣味で、神社やお寺で「向拝(こうはい)を飾る彫刻」に魅せられ、全国の神社仏閣を訪ねたことがあり、2000から4000ヶ所は回ったことがあり、この藤基神社を建立した「有磯周斎」氏の率いる集団がいたことを知り大収穫である。  特に、拝殿の向拝の彫物を裏側からの龍の顔の彫物は籠彫りの最たるものである。