D90が観た画像  d90-22002

東京都文京区本駒込 3−19−17
撮影日 :  2022−1−3
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「吉祥寺」は、東京メトロ南北線「本駒込」駅から徒歩7分の曹洞宗の寺院である。
第二次世界大戦で寺のほとんどは消失してしまったが、お経が納められている経蔵、山門は戦火を逃れ、古くからの姿をそのまま残している。
その前にいる一対の狛虎も、ずいぶんと歴史を感じさせる佇まいである。
目を吊り上げた表情は虎らしく、一方で体は少し丸みを帯びていて犬っぽい感じである。

一方、戦後、再建された本堂前には一対の台湾狛犬(中華街で目にする)がいた。
尻尾の根元には八つの渦があり、そこから五股に尾が分かれている。
ひとつひとつ丁寧に縞模様が描かれており、向かって右側の狛犬には子獅子がおり、親の首に懸かった鈴にかじりつく様がかわいらしい。

ところで、お寺の前歴を見ると、「曹洞宗 諏訪山 吉祥寺」という。
太田道灌が江戸城築城の際、井戸を掘ったところ、「吉祥増上」の刻印が出てきたため、現在の和田倉門のあたりに「吉祥庵」を建てたのが始まりといわれる。
徳川家康時代に水道橋際(現在の都立工芸高校一帯)へ移った。
明暦3年(1657)明暦の大火で焼失し、現在地(本駒込)に移転。
関東における曹洞宗の宗門随一の「旃檀林(せんだんりん)」がおかれ多くの学僧(1600人)が学んだ。
第二次大戦でそのほとんどが焼失し、現在は山門と経蔵だけが往時をしのばせる。