| 1月の栞 『第33回大晦日新春花火』 |
昨年雪が降る中、文字通りただの観覧となってしまった、残念な思い出がある。今年は冷静に天気条件のハードルを上げ曇り以上にしておいた。大晦日から冬型の気圧配置になりかけていたので、長野県も北部の天気はぐずつき気味だったが、南部に位置する飯島町は、曇りまたは晴れの予想がでていた。時間さえあれば、車山スキー場のゲレンデ花火を撮影してからでも、充分間に合うのだが、残念ながら雑用を済ませてからの出発で19時になってしまい、七久保一箇所に絞った。中央道も、諏訪湖付近になると、少なくて路肩に雪が残っていてもいいのだが、今年はない。路面凍結の心配もほとんどないので、その分気は楽だが暖冬傾向には不安もある。ここ数年季節の移り変わりがはっきりしない。結局、高速を降りても雪はなく、信州に来た感じは全くなし。やや拍子抜け。
22時にJR飯田線七久保駅付近を通ったので、スマホで時刻表を調べると22時14分に上り・下り同時刻出発の電車(辰野行きと天竜峡行き)があった。急いで近くに車を止め撮影。一時間に1本程度しかない飯田線には、鉄道の役割の寂しさを感じてしまった。通過する電車内も人影は僅か、寒さが車内の光景からも感じ取れる。気温はマイナス3度、それほど寒くはない気温なのだが、北北東の風がかなり強く、これで花火は打ち上げてくれるのか?一瞬、心配になるほどだった。体感温度的には二けたのマイナスに近い感じ。外出時慌てていたせいもあって、出がけに持ち物チェックを怠ったため首からかけるLEDライトとヘッドランプをもう一台の車に置いてきてしまった。予備は手持ちのいわゆる懐中電灯しかない。それも探すのに時間がかかってしまった。
23時13分の最終下り飯田行きを撮影してから会場付近に着けばいいやと考えたのが甘かった。今年は雪が全くないせいか、歩行者がかなり多い。仕方なく今来た道を戻り飯田線を挟んで反対側まで戻り、慌ててカメラをセット。周辺は田畑が広がり、所々に家の明かりが見えるような吹き曝し。三脚をセットし終わった段階で指先の感覚がなくなり、カメラを三脚に載せるにも、懐中電灯を片手に持っての作業はままならない。仕方なく懐中電灯を地面に置き、暗闇の中あてずっぽうにねじ穴を探す。時間ばかり費やす。ようやく何とかセットし、今度はレリーズをはめ込む。そうしているうちに一発目が上がってしまった。感覚のない指先で、レリーズを押しているのだが作動しない。こんな時はブレーキとアクセルではないが、自分の手とも思えない親指が、これでもかとばかりにスイッチボタンを強く押すだけ。気が付いたときは数発のきれいな花火が打ちあがった後。気が付けばレリーズのコードがうまく差し込めておらず、外れていた。はめる時間のもったいないので、またまた手押し。頭がパニックになったまま、ここでしか見られないような芸術花火は終わってしまった。何せ10号玉が8発しか上がらないのだから、真剣勝負にもかかわらず、まったくの準備遅れ。消化不良どころか、一口二口、おいしい花火を口に入れたまま、味見をしたものの喉も通さずに終わってしまった感じだ。二年連続での失敗に、元気なく帰路に着いた。 |
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