相棒の栞  モバイル版

山梨県南都留郡山中湖村山中1507地先
撮影日時 : 2020−1−31
1月の栞 『山中湖ダイヤモンド富士 with swans』
1月4回目の休みが31日というのもチョット複雑。本来なら私立中学の受験が明日に控えていて、そんな余裕はないのだけれど、今年はおそらく35年間で初となる中学受験生なし。喜んでいいのか?充実感に多少欠けるというのか?その代り、中3生が可成りのウエートを占めていて2月14日の県立高校の入試までは、インフルにもコロナにもお付き合いしたくない。中には、胃腸炎や腹筋が痛くなるほどの激しい咳が出る風邪が原因なのかわからない症状で休む生徒がいて、結構汚れた地球のイメージ。もとより人混みは好きでないし、こんな時、もともとほとんどならないバスや電車は絶対勘弁してほしい。気分転換に、手ごろに車で出かけることが出来る山中湖の夕日でも拝みに行こうと思った。

16時見当が、ダイヤモンド富士の時間、平日だから2時間もあれば大丈夫と思ったが、どっこい「マリモ通り」は拡幅工事のため二か所で片側交互通行。イライラが募る待ち時間だった。結局5分足りずに、この日のダイヤのポイントにはたどり着けなかった。待っていてもらちが明かないので、花の都公園へ抜ける道の少し広めのところへ車を止め、カメラだけ持って坂を下る。毎度のことだが三脚を下ろしセットする時間も厳しかった。手持ち撮影でしか山中湖の湖畔に出る時間がなかった。湖畔に出て、100メートル東側に走れば、辛うじて間に合ったのかもしれないが、遠めに見ても、かなりの三脚の壁。正面の湖畔には白鳥がわんさか集まっていた。とっさにポイントを外し、多少はズレても白鳥とダイヤモンド富士を撮る決断をした。そこには5人ほどのカメラマンが三脚を立てていたが、構わずしゃがんだ格好で割り込んだ。やがて、軽トラックが湖畔の砂地へ下りて来て止まる。四駆だけあって雪の残る砂地を多少のスリップをしながらも向きを変える。そして、運転席からおじさんが出て来るや否や、ハクチョウたちは、一斉に車に集まってくるのだ。荷台にいた犬も砂地に降りたが、お互い古き友人のごとく、白鳥はまったく警戒心はない。そして、餌やりが始まった。さすがに品がなく隣の白鳥を牽制するものもいたが、概ね夢中で餌を啄む。たまたまそこに居合わせた観光客やガイドさん、更には小さなお子様まで、餌やりに参加、貴重な実体験。楽しいひと時だった。

しばらくすると、辺りには白鳥と犬と「Uncle Swan」(白鳥おじさん)と自分だけになっていた。話好きな人らしく、多くの情報を入手できた。そして、30枚くらいの2L版の写真も。朝の9時半と16時頃にほとんど毎日餌やりに来ているという「アンクル スワン」さんは、それは大変貴重な富士山の写真を見せてくれた。毎日来なければ絶対に不可能なそれらの写真は、大いに羨むべきものだった。中でも生まれたばかりの白鳥が親の背中に乗って湖を行き交う写真。飛び立つ瞬間、大きく羽を広げた羽根に逆光の夕日が赤く透けている様子、もちろん二匹の白鳥が寄り添ってできるハートマークも激写していた。富士山上空に浮かぶ傘雲なんて、この人にとっては大したレベルではなさそう。イルカの形をした雲や、クラゲの形をした雲、富士山に向かって三本の飛行機雲がバランスよく走っているスマホの待ち受け画面には舌を巻いた。一方で、蛇がヒキガエルを丸呑もうとする組写真には「引く」ものがあったが、顎を外してカエルを少しずつ口の中に入れてゆく写真は貴重なものに違いない。「俺の家はこの近くだよ」というだけあって、山中湖の自然の宝庫を目の当たりにした感じだ。

残念ながら御殿場側に雲が発生押し、夕景には程遠い汚らしい空になってしまったので、「アンクル スワン」を見送り自分も車に戻った。ダイヤモンド富士に白鳥を絡めようとした当初の目的は何とか達成できたが、ここに集まる白鳥を見ていると、見ているだけで心が和む。「一度『つがい』になったら、決して相手を変えることはしないんだよ!」と「アンクル スワン」さんの弁。人間様には耳が痛いかも?「足ひれの黒いのがオスで、白ぽいのがメス。あいつは気が荒いので、『暴れん坊将軍』という名前を付けてあるんだ。ここにいる人懐っこいのは、水上スキーとぶつかって羽根を痛めてしまったんだ。」。いろいろなエピソードを聞いていると、白鳥をもっとよく観察し、「スワンおじさん」の足下に及ぶ程度の写真が撮れたらいいなあと思った。

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