相棒の栞  モバイル版

山梨県
撮影日時 : 2021−1−25
1月の栞 『恒例富士山巡り』
2週間ぶりの貴重な日曜日が、雨にたたられてしまった。月末で色々事務処理もあったので、おとなしく仕事を。しかし、どうにも気分転換を求める気持ちが頭をもたげてアピールする。コロナ禍、大ぴらに外出するのもどうかと思うのだが、月曜の早朝こっそりと車を出す。以前のエクストレイルはディーゼル・エンジンだったので、変な時間にエンジンをかけるが憚られた。しかし、今はPHEVなので、スタートから箱根湯本あたりまでは電気自動車としておよそ50キロは走る。ほとんど誰にも気づかれずに発進可能だ。

今回は、富士五湖をすべて回ろうと欲張ったのだが、結果回ったことは回ったものの、実際富士山が見えたのは本栖湖と精進湖そして山中湖だけだった。西湖周辺を走っているときから、辺り全体が乳白色に染まり、視界も300メートル程度。太陽がうっすらと見える異様な世界に紛れ込んだ雰囲気だった。その割には明るさは保たれていたのだが、ついに西湖と河口湖からは富士山を見ることはできなかった。恐らく、もうしばらく粘っていれば、靄と言うか、霧と言うか白いスクリーンは消えていたかもしれなかったが、当然今日も16時から仕事が待っていた。河口湖畔大石公園で10時30分まで待機してみたが、希望は叶えられなかった。やむを得ず、お決まりの山中湖平野とパノラマ台を経由して帰途につく羽目になった。

これと言った一押撮影は出来なかったが、気分転換にはなった。前日降った雪は、御殿場側には全くなく、東富士五湖道路須走のトンネル手前で、係員がタイヤチェックをしているのが不思議でならなかった。一台一台車を停め、冬用タイヤか否かをチェック。全然通行車両がなかったので、一旦停止から直ぐに発進したが、日中車の数が増えてきたら渋滞?この辺が本当に原始的。東富士五湖道路のトンネルを抜けると、そこは川端康成の「雪国」の冒頭のそれだった。しかも、山中湖ICを超えてから積雪は次第に増えてきた。河口湖ICを下りて一般道を走るころには、普通タイヤではちょっと発進できないような15センチ以上の積雪となっていた。ただし、それも河口湖に近づくにつれ薄くなり、四駆のスタッドレスならほとんど普通の走り方(速度)が可能だった。雪は、鳴沢村「道の駅」から県道71号線の山梨県と静岡県の県境まで積もっていたが、国道139号「道の駅朝霧」付近には、その形跡すらなかった。雪の予想がいかに難しいかを実体験したような感じがした。

日が昇り、辺りが明るくなってくると富士山は麓までうっすらではあったが、白くなっているのが確認できた。少し前まで富士山が雪化粧しないとかで騒いでいたが、ネットに記事を載せるほどのことでもなかろうに。あいにくダイヤモンド富士の場所を誤ったため、中腹少し上からの「おはよう!」になってしまったが、とりあえずアップいたします。

「本栖湖」「精進湖」での富士山撮影には成功したものの、「西湖野鳥の森」へ行く途中から雲行きが怪しくなり、到着時には一面乳白色の世界。本来ならここから富士山とツララのモニュメントが撮影できるのだが、この日は誰一人おらず増々不気味だった。西湖の湖畔を走行中も天気は好転せず。河口湖大石公園駐車場に車を入れ、靄が晴れて富士山が雄姿を現すのを待つ。時折、車が入ってきて一旦車を停めるものの「がっかり感マックス」で足早に帰って行く。一人だけ湖畔に三脚を立て「その時」を待っているカメラマンもいたが、お気の毒でした。

10時半に諦めて、山中湖へ向かう。河口湖大橋上を走らせていた時、いきなりの青い空、もう少し待っていればよかったとは思ったが、思いたくはなかった。山中湖畔からは、「はっきり・くっきり」の富士山だったが、いつも撮り慣れていて、テンション上がらず。お決まりのパノラマ台経由で帰宅。収穫の乏しい周遊となった。更に残念なことに、今月の休みはもう無し。毎年のことながら一月の{相棒の栞}は寂しい愚作続きとなってしまった。

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