| 9月の栞 『塩山ふれあいの森総合公園の彼岸花・滝本院の彼岸花』
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山中湖でパール富士を撮影後2時間ほど粘って赤富士を拝み、その足で昨年春に行った、「塩山ふれあいの森総合公園」まで軽ワゴンを走らせる。ネットでは、どのくらいの彼岸花が、公園のどこに咲いているのか調べられず、「一度行っているからまあいいか」程度でここを選択。高低差のある園内をゆっくり歩きながら、それらしき赤色集団を探すも、群生には程遠い彼岸花しか探せなかった。もっとも自分が勝手にヒガンバナが密集しているのではないかと想像したのが間違え。既に、日当たりの良いところは枯れていたり、人の手が入っていない斜面に、雑草に交じって咲いていたりで、全く絵にならず。第3駐車場の反対側にある水路の両側に帯状に咲いている場所が、ここの一押しだった。結果としては、公園内の彼岸花は僅かで寂しすぎた。唯一の収穫は、ヒガンバナと富士山が一緒に撮れたことか?
こんなこともあろうかと、付近の彼岸花も調べておいた。帰り道に立ち寄ることが出来る「滝本院」がそれ。フルーツラインを10分ほど走り、左手大きくカーブした坂道を上がっていく。葡萄畑の細い道、しかも勾配がきつい。対向車があればすれちがいに難儀する。「滝本院駐車場」の立て札が目に入り芝生の上に駐車。「滝本院」については殆ど何も知らずに訪れたのだが、なんでも武田信玄が活躍していた頃の交通の要所だったそうで、歴史を垣間見たような。
すでに院内の白や黄色の彼岸花は見頃を過ぎ、枯れかけていた。赤色のそれはいい感じで、院内の一部に群生していた。しかし、それよりも目を奪われたのは、ここからの眺めだった。標高500メートルからの眺めは、それなりに素晴らしかった。さぞ夜景も美しいと思う。もしも夕方、ここを通りかかることがあったら、是非寄ってみる価値はある。それにしても院内にこれだけしかない彼岸花のはずがない!案内板を見て彼岸花の咲いている場所を探したが、表示はなかった。「坂を上がる」との情報は仕入れていたが、その坂が半端ない急坂。もし、その坂の先にお目当ての被写体がなかったら、「骨折り損のくたびれ儲け」となってしまう。そんな時、背後から声が掛かる。「ここは初めてですか?」びっくりして振り返る。「はい。」ブドウの房で顔ははっきり見えなかったが、こちらを向いていた。「坂を上がってロープが張ってあるからそれを潜って入ってください。」。「有難うございます。」こうして安心して、この急坂を迷いなくあがって行くことが出来た。
葡萄畑を横目に息を荒げたまま歩く。やがてロープが20メートルほど先に見える。右手に丁度見頃の彼岸花が群生していた。規模は小さいが密度は悪くない。何よりも、ここで出会ったのは、坂を下りて帰路につく一組のカップルのみ。独占撮影だった。赤い絨毯が切れる頂上付近は、木立が生い茂り日陰になっていたので、休憩するには最高の場所だった。暫し腰を下ろし休憩。程よい風も吹き、疲れも一気に吹き飛ぶ。甲州市、山梨市を眼下に見ながら急坂を下る。駐車場には4人のカメラマンが車を降りカメラ片手にウロウロ。この時、ブドウの手入れをしていた人がいなくなっていて、彼らも院内の僅かな彼岸花を見て、落胆していた模様。早速、場所を聞かれる。きつい坂の感想を述べる。そして彼らは躊躇。「塩山」よりは見頃です。と行く気にさせたのだが・・・。まだ4人でウダウダやっている。画像を見たいというので仕方なく見せた。白い彼岸花でも見せれば行く気になるだろう!?案の定、俄然行く気(坂を上がる気)に成ってくれた。
はるばる塩山まで来てはみたものの、彼岸花のためにここまで来ることもなかったかもしれない。丁度ぶどうの最盛期で、どこも「ぶどうもぎ取り」の看板が立ててあり、駐車場は満車。コロナ禍、多少密は心配だが、人々の忍耐力もとっくに切れている。家族でのんびり休日を過ごしたい気持ちは察するに余りがあった。 |

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