| 4月の栞 『東京大学駒場キャンパスの桜』 |
大卒後就職した生保で、最初に赴任したのは五反田支社だった。その当時、一緒に働いていた内勤(正社員)の事務の女性お二人と、ようやくお会いすることができた。1人は20数年ぶり、もう1人は会社を辞めてから一度しか会った事はなく約40年ぶり。年賀状のやり取りは欠かすことはなかったが(喪中を除く)、「会おう!会おう!」が全く実現せず、この日(と言うか、この年齢)に至った。
お一人は渋谷区に実家があり、その人の計らいで3人が顔を会われる場所は東大駒場キャンパス内にあるレストラン「ルヴェソンヴェール駒場」。旧一高同窓会館を一部改装して作られたフレンチレストラン。知る人ぞ知る人気レストランらしい。この日も、平日だというのに、開店11時前には6,7名の列があった。
当時から車好きである事を知っていた、お二人の職場の同僚だが、「話をつけておくので、車で来てください。守衛室にはナンバーと名前を伝えておきますから。」との事。お陰で東口から堂々と東大校内を走りレストラン横まで車を乗り入れることができた。
不思議に思い聞いてみると、彼女の実家は、備品関係で東大と取引があるそうだ。ついでに言うと、今回は直接関係は無いが、もう1人の女性事務員の息子さんは、開成高校から東大理一へ進学いている。テニスコートを眺めながら、「息子は、ここで2年間過ごしたんだよね。」と懐かしがっていた。
当然、思い出話は尽きず、フルコースの料理の味はおろか何を食べたのかも覚えていない。話は盛り上がり、あっという間に40年間のブランクは縮まり、こうして3人が顔を合わせている不思議さと、凄さに満足することができた。あの頃、23歳くらいの自分達はものの見事に世間で言う「高齢者」ど真ん中まで来てしまったが、元気な姿を見て、それぞれが安心したことだろう!大変貴重な時間を過ごすことができました。
実は、3人で連絡し合い桜の開花と天気に合わせて2回延期した。そして、3度目の候補日は、前日迄数日続いた雨も上がり、ようやくの青空。まさか東大駒場キャンパスに、これほどの老木のソメイヨシノがあるとは・・・。本数は多くないものの、なかなかの貫禄に圧倒されました。
続いて、支社のあった五反田駅前を訪ねてみた。驚いたのは、テナントこそ変わってはいたが、当時の支社が入っていたビルそのものは存在した。中に入りエレベーターの位置や、その古さを見るにつけ、懐かしさが込み上げて来た。たった一店舗だけ、床屋だけが、まだそのビルに入っていて営業していた。辺りは高層ビルが増え、当時より格段に綺麗になっていた。当時ドブ川に近かった目黒川も今では桜の名所。歩車の区別などなかった道は整備され、歩きやすくなっていた。当時、目黒川沿いに車を止めておいたら、婦人警官にレッカー移動された事を思い出した。
五反田もマンションが増え、飲食店もバラエティーに富んでいて、「あの頃昼飯でマンネリ化していたのに・・・。」と振り返る。目黒川を遡り、中目黒まで歩けば桜も綺麗だったに違いないが、すでに我々にはその体力は無い。途中から引き返し、駅前に戻る。1時間くらいしか止めていないのに、2400円の駐車料金には閉口。3人で割り勘だからいい様なものだけれど。折角なので千鳥ヶ淵の桜を車窓から眺めてから、JR横浜駅で二人は夕食を食べて(アルコールも?)から帰ると言うので別れた。近々の再会を約束して。 |

|
|