| 6月の栞 『瀬上沢漆窪休憩時の蛍観察(源平の合戦)』 |
昨年は足に不安があり、「瀬上池」の奥にある「漆窪休憩場」迄は足を運ぶことができなかった。今年は、ほぼ完治してきたのでヘイケボタルの調査に入った。殆どの人は、瀬上池下広場まで来て、ベンチに座ってお弁当を食べたり、子供達は走り回ったりした後、ゲンジボタルの発光を待つ。瀬上池の先は少しアップダウンがきつく、薄暗い狭い道を歩く。右手の瀬上池からは、時折牛蛙の不気味な鳴き声がするので、ビビる人もいる事だろう?!池を抜けると左に曲がり、やや開けるが、すぐに小高くなった林の中の道なき道を上り、階段を降りて到着。
日が暮れてから歩くには、何度か来ていないと危ない。この日も一歩踏み出すのも躊躇うようなグチャグチャな道を、ある時は靴がめり込み、時々は思いっきり横滑りしながらの到着だった。だから、ここまで来る人はそれなりの目的を持っていないと途中でめげる。この先どうなっているか?程度の意思では途中で帰る人が多い。ここでの目玉はヘイケボタルを観察できる事だが、それを知らない人はではゲンジボタルの撮影だけで満足して帰って行く。
以前から何度も書いているが、池の下広場までのイタチ川支流(上川)は、蛍シーズンになると多くの人が訪れる。カメラマンにも人気の場所。何せ横浜という名前から来るイメージからは想像もできない山深い谷戸。訪れる人は多い。だが、自分にとって瀬上沢のゲンジ蛍の撮影に関しては、マンネリ化してしまった。
皮肉にも瀬上池下の広場での撮影で、納得が行った撮影ができたのは、2020年の崖崩れの時である。広場が立入や禁止になり、柵がしてあった。その柵越しに広場を悠々と飛ぶ源氏を撮影した時のもの。その後も何度か崖下で撮影したのだが、2020年を超える納得撮影は無い!だだ、漆窪だけは山に囲まれたひっそり感がなんとも言えない。場所的にいい雰囲気で心が落ち着く。そして、この場所に、ヘイケボタルが飛ぶ。ヘイケボタルは大抵水田で見られる事が多いのだが、なぜかここだけは沼のような小さな池の上を飛ぶ。
近藤師匠の6月4日の訪問では、既に6月1日2日あたりでピークが来ていたようなのだが、当日「そこそこ」という師匠の表現で、実際そうだったとも思えた。しかし、広場下までのピークを過ぎると、そろそろヘイケボタルの出番が来る。期待はしないで出かけたのだが、今までで1番多いヘイケボタルの飛翔に出会えた。と言っても10頭ほどだが、過去3頭から5頭ほどいれば満足していたので、今回は感謝感激!
大抵この場所に来るカメラマンとは顔見知りで、「今年も会いましたね!」の会話なのだが、この日は瀬上沢には野鳥の撮影できていて、ホタルは4年目という女性と、もう少し若い男性カメラマンが陣取っていた(ラブラブのカップルというより、会社の同僚か、姉弟のような感じ)。又、この日に限って?円海山の昆虫調査とかで180センチ四方のスクリーンに光を当てて、そこに集まる昆虫(蛾ぐらいしか来ないんじゃないか?)を調べていて、100メートルほど離れてはいたが、そこだけメチャ明るい。まるで屋台が一件あるような・・・。まあ文句も言えないので、残念ながら光が入る方向にカメラを向ける事ができなかった。少し高いところからアジサイと沼を撮影したかったのだが無理。こちらは光は大敵、あちらは集魚灯ならぬ集虫灯?必須。バッテリーが切れるまで23時くらいまでいると言われ、こちらは長居は不要だと判断。
源氏ボタルの数はこの場所からすればやや少なめではあったが、ゴチャゴチャ飛ぶより雰囲気はバッチリ。2年ご無沙汰していたが、沼の周りは草が生い茂り等、ただでさえ小さな水溜まりが一層小さくなっていた。朽ちた木が池に倒れていたのだが、それはなくなっていた。この沼の上を蛍が飛ぶはずだったが、今年は森の木々の間を飛んでいる。全然構えていたカメラアングルとは真逆。セッティングのやり直しを迫られた。そのうち沼の上を飛ぶだろう?と反対側の森の中を飛んでいる源氏ボタルを無視していたのも大きな間違いでした。
振り返ればヘイケボタルが、沼の上を飛んでいるではないか!流石にびっくりした。その数が多いのだ。その光は弱く、点滅も完全に消えるわけではなく光の強弱的継続発光。初めはヘイケボタルだけが水面近くを飛んでいたのだが、やがて上方から源氏ボタルが降りてきて乱入。この2種類を同時に撮ると光の強さにかなりの差があり、少しバランスが悪い。
21時にはほぼ飛ばなくなりましたので池の下まで下りてみたが、蛍は滝付近で一頭、三軒家まででも10頭にも満たなかった。カメラマン1人、3組のカップルと出会っただけ。確かにピークをかなり過ぎているように感じた。
漆窪休憩場での「源平の合戦」は源氏の不意を打つ乱入もあったものの、平家のコンスタントな飛翔に軍配を挙げる。
【追記】横須賀菖蒲園の帰りに漆窪にやってみたが、源氏ボタルの飛翔は数匹、ヘイケボタルの方は前回と同数程度観察できた。ただ、飛んでいる場所が多少右寄りに移動。ひらけた場所だったので、露光の関係上そこでの撮影はしなかった。ただ後で撮影した写真を見たら、木の下が結構暗く背景の写りが悪い。これなら右側のアジサイとコラボも可能だったのでは?と悔やむ。17日は源氏の数が減ったのでヘイケボタルの圧勝だった。到着が少し遅れたのと、やはり21時を回ってからの飛翔休止は同じだった。 |

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