| 1月の栞 『安曇野市で越冬するコハクチョウ』 |
「白鳥犀川白鳥池,御宝田湧水池にて昨年を上回る合計294羽のコハクチョウが飛来した。」というので、どれだけ素晴らしい景色かと期待を込めて出かけることにした。
前日、教え子の高校生からレポートの宿題を提出したところダメ出しされ、書き直さなくてはいけないので、24日を学習日を変更して欲しいとの連絡があった。思わぬ休日に、秩父の三大氷柱の一つ、「あしがくぼ」は行った記憶がないので行こうとしたのだが、ネットで下調べをしているうちに、いつの間にか白鳥さんに飛んでいた。
安曇野は遠く感じる。諏訪湖までならそうは思わないのだが、なぜだろうか?ついでに「松本カッチン(光と氷の城下町祭り)」「国宝松本城プロジェクションマッピング第二章」と絡めることにした。
午前3時起床4時出発。土曜日だから、このくらい早く出かけないと渋滞する。おかげで3時間ちょっとで、犀川白鳥湖へ。ナビで案内された場所は、本当にここでいいのか?と言うくらい湖でもなんでも無い?、犀川の流れのない入江?。ただバズーカ砲を三脚に取り付けたカメラマンが2人いたので満更場所の間違えでは無さそう?
2箇所に白鳥は居たが、一方は遥か川の向こう。手前には20羽程いたが、これもロープの張った観察可能エリアから少し離れていた。時折こちらに来てくれるコハクチョウもいたが2羽ないし4羽程度。自分のレンズは800ミリなのでバズーカ砲には及ばない。思った程の数も居らず、しかも数も少ないので少し期待はずれ。次なる御宝田湧水池へ。
ナビで案内された場所には、犀川白鳥湖同様小屋はあったが、白鳥は4羽しか見当たらなかった。その代わり湖面を埋め尽くすばかりのカモがいた。種類も色々でよくもこれだけビッシリ埋まった(集まった)ものよ!変な感動を抱きながら池を一周。諦めて帰ろうとしたは小さな立札に「白鳥は5分ほど歩いた上流」と書いてあった。矢印がないので、どちらが上流なのか?「矢印ぐらい入れとけよ!」と思ったけれど勘繰るに、ハッキリした場所を教えたくないのでは?
ちょうど朝のエサやりの時間だったらしく、軽トラで湖畔まで乗りつけたおじさんが、防水シートを開けるより早く物凄い勢いでこちらにヨチヨチ歩きで来た。ちゃんとわかっているのだ。でも、白鳥はどこ?この集団にはいなかった。
それにしてもカメラマンがゼロ。場所が違うのだとは思ったが、事前の下調べでも案内された場所に間違いはない。目印にした隣接するマレットゴルフ場にはドンドン車が駐車して来るのに完全に場所が違うのか、たまたま白鳥が居ないのか?諦めてもう一度白鳥湖へ戻ることにした。狭い河川敷の道を方向だけあっている事を確認しながら走っていると、右手に開けた運動場の様な場所が見えた。その向こうに犀川も見渡せる。どっちが上流なのかだけ確認したくて広場の奥まで車を入れた。するとどうだろう!数え切れないほどの白鳥が川岸にズラリと並んでいるではないか!
急いで(急ぐ必要もないのだが)三脚にカメラをセット。車を止めた場所から白鳥がいるこちら側の岸まで50mほど。逃げられたらと思うとあまり近づけない。用心深いのが数羽飛び立ち、少し離れた対岸の流れの緩やかな場所まで飛ぶ。確かに2箇所合わせれば50羽は下らない。撮影当初は誰も居らず、穴場?と思ったが、寒さに耐え切れなくなって20分程で退却する頃には、カメラマンが2名、カップルが1組訪れていた。
白鳥自体は、山中湖でコブハクチョウを何回も見ているが、あちらは一年中山中湖にいる外来種。繁殖力と食欲旺盛。観光客にも人気で、富士山バックで自分も何度となく撮影している。お陰で餌やりをする「白鳥おじさん」と知り合いになってしまった。しかし、渡り鳥である安曇野のコハクチョウは、2月も半ばを過ぎると少しずつ旅立つと言う。秋にシベリアのツンドラ地帯からサハリン、北海道を経由して東北地方や新潟県、鳥取辺りまでの日本海側で越冬する。今年は日本海側の豪雪のため、例年より多く飛んできているそうだ。片道4000キロ以上を飛ぶと言う。そして、15年から20年近く(時にはそれ以上)の生存期間があると言うから結構長生きだ。離婚もなし!この様な生態を知ると、「また来年も、家族で元気な姿を見せてくれ!」と大造爺さんが、残雪を見送る心境になってしまい、自ずとそう願わずには居られない。
昨今鳥インフルエンザの流行や、人間側ではコロナ禍のせいで、大々的には餌やりなどの客寄せは自粛している様だが、寧ろ静かに見守る方が彼等にとっても良いことかも知れない。被写体としてはありふれたものですが、
コハクチョウに対しての思いは、出かけだけの価値はあったのではないかと思います。 |

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