| 3月の栞 『牛代の水目桜(静岡県川根町家山)』 |
茶畑の中の一本桜。樹齢約300年の江戸彼岸桜。ややピンクがかっているのが特徴。近ちゃんギャラリーの壮大なプロジェクト「日本全国の一本桜」でも、ご紹介されておりますが、やはりこのロケーションは自分自身で一目見たいと思いました。
カメラマンの間でも人気の桜らしく、日の出前から、道路を挟んだ急な崖に三脚がずらりと並ぶそうです。残念ながら自分には早朝5時到着は厳しいので、昼前到着を目指して新東名を「島田金谷」ICまで走る。昨春、近藤師匠と川根町を通り、大井川鐵道の奥大井湖上駅まで出かけた。懐かしさを感じながらさ国道473号線を北上する。家山の桜のトンネル手前からかなりの渋滞。両側にある駐車場は既に満車にもかかわらず、空き待ちの車が道路を塞ぐ。ガソリンの値段も急に下がり、ホルムズ海峡の閉鎖などどこ吹く風の車の多さだ。
家山駅を通過すると、交差点を森町方向へ左折。途中から道は狭くなったり二車線になったり。走りにくい上に対向車が来ると、すれ違いが不可能な場所が多々ある。こんな細い道なら軽ワゴンで来た方がよかったけれど、なるべくガソリンは使いたくない。やがて、
ナビが「目的地は右側です。」と言った途端に渋滞。左側におびただしい駐車車両。下調べでは15台ほどのPがあるとあったが、100台ほどが路駐。でも、堂々と「左側に寄せて止めて下さい。」の貼り紙。「ならば!」とばかり自分も空きを探して車を突っ込む。
近藤師匠と長きにわたり一本桜を撮影しているが、桜は勿論、バックの景色や周囲の自然とのコラボが素晴らしい桜は結構ある。「駒つなぎ」のさくらは、手前の池がポイント、「ワニ塚」のそれは、バックの八ヶ岳か?ここは静岡の茶畑と一本桜。やはり来て良かった。と言うのも、「牛代の水目桜」は近くで見るだけでなく、反対側の小高い崖を上って見下ろす感じで、桜を愛でる事が可能なのだ。
到着が昼頃だったので、この急峻な坂道を上る人はかなり多く、人が1人しか通れない狭い道?(途中から道はなく、危なくなさそうな所を探して登る)。「私有地につき、事故には一切責任を負いません。」の立て札は、確かに事故の確率は低くはない危険度。急な上に、石を含んだ土だから多くの人が滑っていた。下手をすると、一気に崖を転げ落ちる。幸い土は乾いていたので、小さな子供も親に手を引かれて上がって来ていたが、自分の様な年寄りには余程の注意が必要だった。
多少息を切らせて登り終えると、その眺めは、今まで眺めた一本桜の中でも、他にない俯瞰で素晴らしい眺望だった。周囲を山に囲まれた小さな盆地の様な場所に、一本桜と数軒の民家があり、周囲の山の斜面にも白い桜が所々に咲いていた。足に力を入れながら、30分程滞在した後、斜面を下り桜の袂へ。
茶畑を抜け、桜の近くで撮影するも人が1人しか通れない通路を、ぎっしり見物客が埋める。勿論写真をみなさん撮るものだから、捌けが悪い。しかも、近すぎて16ミリでもギリギリか、多少入りきらない。アップの部分撮影をした後、家山の桜トンネルへ。
16時頃から再びこの場所へ戻った。夜は夜で混雑するだろうと思って早めに戻って来た。しかし、実際には明日が仕事だと言う人も多いせいがガラガラ。仮眠する時間もあった。
ちょっとキツかったが再び崖を上がる。次第に暗くなって行くこの時間、桜のライトアップが始まった。結局は15人ほどの見学者の半数がカメラマン。刻刻と変わるマジックアワーを楽しむことができた。
それにしても、撮影に夢中になっていると、背の高い白人さんに話しかけられ時は驚いた。そして、彼が湯河原から来たと聞いて、小田原まで車に乗せて楽しい時間を過ごすことができた。「ユバル」さんと名乗るその人は、日本の三代桜を見て来たばかりで、スマホの写真を見せてくれた。
彼は4年ほど日本にいて、だいぶ日本語ができる。ただ微妙な表現や日本語の独特な言いましは通じない。例えば、彼がこれから行く予定にしている「薄墨桜」を説明するのに、次第に白から少し黒っぽくなるので薄墨桜と名付けられたことを説明するのに、かなり苦労した。自分も中学生レベルの英語を駆使して説明しようとしたのだが、「墨」の英語を知らない。お陰で島田金谷インターから沼津インターを降り、箱根峠迄が何と早かったかとか。頭の中が全てイングリッシュ化して、途中どこを走っているのかわからなくなったのが何回かあった。いつの間にか沼津インターまで来ていて慌ててインターを降りたり、伊豆縦貫道から1号線に入る時も少しヤバかった。
自分の写真の後に、数枚彼から送られて来た当日の写真を加えさせていただきます。
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