6月の栞  『秩父市下吉田のヒメボタル』

今年は入梅入り宣言後も殆ど雨が降らず、昨年のような降雨、低温に悩まされることもなく、秩父へ出かけることが出来ました。
結論から先に申し上げれば、今年のヒメボタルのピークは8日から11日あたりだったように感じました。
地主さんがおっしゃるには、8日の夜23時ごろから可也の飛翔がいきなり見られたそうで、我々が行った翌日の同時刻より凄かったらしいのです。
しかし我々が出掛けた日も日付けが変わるころから、相当の数が飛び始めました。
(地主さんは大体11時にご自宅を出て、カウンターを2台持ち、決まったルートを歩き、行きと帰りに別々のカウンターで数え、帰宅後平均値を出すという忠実(まめ)な方です。
よって蛍の出方に時間的ずれがあったとしても、それはそれで地主さんの計算方法は充分納得の行くやり方です。)又、後日再訪した時、話しかけてきたカメラマンは「11日の夜は小雨だったにもかかわらず、沢山飛んでました。」と真っ暗闇で顔もわからない中で話してくれました。
いずれにしても今回はピーク時を外してはいなかったので、2年振りにすばらしい光の絨毯を見、撮影することが出来ました。
「今年は雨が少なく、種をまいても枯れてしまい作物の育ちが悪いのです。
果たしてヒメボタルも沢山飛ぶのか心配しています。」と地主F氏の弱気なお言葉。
イエイエどうして、これだけの乱舞を見せていただければ大満足です。
ただ少雨が続いたせいか、畑や休耕田では、殆どヒメのフラッシュを見ることが出来なかった(師匠はこの場所での少なさを指摘されている。)のは少し残念ではありますが、それは贅沢と言うものかもしれません。
ヒメだって、この乾燥状態と必死に戦ったに違いないのです。
今年羽化できなったにしても、何とか落ち葉や枯れ草の下で生きていて欲しい。
そして来年は、一浪組と現役組とで見事な乱舞を見せて欲しいと思います。

火曜、水曜、木曜と雨(台風3号の影響)金曜日も期待できなかったものの、午後から日も差し、急に蒸し暑くなったので、仕事を早めに切り上げ、急遽車をとばした。(と言っても2時間半以上はかかりますが。)
日付が変わるころ到着したもののカメラマンの多さにびっくりしました。
雨上がりの気温21度、湿度たっぷり。
乱舞を期待したカメラマンたちがそれぞれの都合をつけて駆けつけたのでしょう。
しかし師匠が最良ポイントと言われている場所さえ数は減少、贔屓目に見ても3分の2程しか飛んでいないと感じました。
既にピークは過ぎていたのです。
仮に、同程度飛翔していたとしても、このポイントでの撮影は師匠と出掛けた時に十分撮影してありますので、カメラマンに場所を譲ってもらう必要もなく、頭数の確認だけで竹薮に向かい、何枚か撮影しました。
が、移動するカメラマンの姿が気持ち悪く映り込んだり、露光中のカメラの明かりなどが入っていて、帰宅後モニターを見て没になったものが多数出てしまいました。
(真っ暗闇なので、少し離れた場所に人がいてもわからないのです。)
竹薮での頭数も元々それほど沢山いるわけではないのですが、今後は撮影箇所を周辺に広げるなどして、頭数の凄さを狙った光の絨毯だけでなく、暗闇の中の景色を加味した、ヒメボタルの飛ぶ姿を撮って行きたいと思います。。

撮影日:2013−6−9  秩父市下吉田にて

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