7月の栞 『第66回鎌倉花火』
昨年、新道峠で知り合い、その後富士山撮影に行ったり、情報交換をしている平塚のF氏が、都合がつくので鎌倉花火へ連れて行って欲しいと依頼があった。 彼は、10年ほど前、神奈川新聞花火大会を、友人と生半可な気持ちで撮影したことはあるが、実質本気は初めてだそうだ。 鎌倉の花火は、入門花火撮影には、大きくカメラ位置を変更する必要もないので、向いているのではと思った。 問題は撮影場所だ。 昨年稲村ガ崎の先で撮影している自分は、今年は雨の心配も無いので材木座にする予定にしていた。 しかし、色々話をしているうちに彼はどうも人が沢山いる場所が好きでないことがわかった。 それは自分も同じだが、人が少ない場所なんて花火大会では、撮影に向かないか、とんでもなく遠い場所しかない。 夏の鎌倉、気温だって30度を軽く越え、梅雨明け宣言。 海の家もホクホク状態、海水浴客と花火見物客の両方でにぎわっている。 15時半、材木座のP着。 既にカメラマンお決まりポイントはかなり埋まっていた。 とりあえず海岸に場所を確保した後、彼のご希望をかなえるべく、山の上の開けた場所へ案内した。 昨年まで、枝が伸びて視界が利かなかった所。 今年はクレーンで多くの枝を伐採し、かろうじて海岸線が切れずに見渡せるようになった。 彼は少し迷っていたが、気に入ったようで、此の場所で撮影することにした。 持参レンズを聞くと、24〜105ミリ、ここからだと少し距離があるのでギリギリだ。 ファインダーを覗かせてもらい、100mmぐらいで大丈夫だったので、ここでの撮影と決まった。 勿論自分も初めてなので、試す価値はあった。 風は例年と同じ南の風ではあったが、昨年のような高い湿気では無かったので、鎌倉花火とすればいいほうだと思う。 相変わらず、坂ノ下辺りの煙の停滞は酷かったが、水中花火の前半だけを追って撮ることで、それなりの撮影は出来たような気がする。 プログラムをいちいち読み上げ、カメラ位置を縦だ横だと伝え、ハイ、レリーズ押して、戻して・・・とアドバイスしながらの撮影。 その上、彼はフイルムなので、やたらに撮影は出来ない。 取捨選択も久しくやっていなかったので、結構難しい。 久しぶりに銀塩時代、熱海で撮っていた花火大会を思い出し、デジタルカメラに代わってから随分と、頭も使わず、馬鹿になったみたいで、自分はレリーズをただ押してるだけのように感じた。 F氏は24枚撮りを2本と、これまた花火撮影には中途半端な枚数で、結局途中で「フィルムがきれた。」と言われ、プログラムも後半に来ていたので、交換しようか否か、こっちが迷う。 しかしラストを撮らずして来た甲斐もないので、新しいフイルムに交換してもらった。 昨年殆ど没と化した、水中花火を多めに入れて、尚且つ、材木座にある光明寺の風景も、単調な花火写真の前半に入れさせて頂きました。 第2部から第3部へ移る時、なぜか、水中花火点火の為の船が走って来ず、5分以上中断した。 第2部後半のバースデー企画の所でトラブッた様だ。 結局終了は20時30分に近く、帰りを急ぐ人には気の毒だった。 匠の花火は6社とも出来栄えの良いものを打ち上げてくれました。 特にここで観覧していた人からは、丁度開花位置が良く、丸玉屋さんの「立体きのこ」がそれとわかる形で揚がり、歓声が上がっていた。 矢張りマルゴーさんの花火、全体的に平均点が高かったです。 玉数は少ないものの、鎌倉らしいゆったり感があり(あの中断は興ざめではありましたが)、花火を観賞しようとする気持ちの波長にぴったり来る花火大会だと思いました。 撮影日:2014−7−23(水) 19時20分〜20時10分にて |
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