11月の栞 『甘利山からの富士山』

2012年11月25日、JZA80に新しいPOTENZAを装着した際、shake・downnと夜景撮影を兼ねてnight driveへ出かけたのが甘利山だった。
今回は、本気で富士山と夜景、そして雲海と日の出を狙って出かけた。

15日の午前中まで雨が降っていた為、甘利山入り口から標高1600メートルまで上る公園線はウエット状態。
道路わきに積る落ち葉は、しっかり水分を含み、道路中央に染み出している。
かなり路面状態は悪い方。
今回は四輪駆動車でスタッドレス装着とは言え、油断は禁物、時速20キロから30キロでヘアピンカーブをゆっくり上がる。
甘利山公園線のヘアピンは文字通りのヘアピン箇所が多く、FRの最小回転半径より大きい四駆のハンドルは、時に一杯まで回してもギリギリの事もあり、一回で曲り切れるのか不安に思うくらいきつい。
急なカーブごとに設置されているカーブミラーには、完全に自らのヘッドライトが写り込む事からも、180度真反対に向きを変えて上り坂を走行しているのが判る。
珍しく鹿とのご対面はなく、駐車場に到着。
河口湖から、一般道をゆっくり走って来たので、日付が変わってからの到着となった。
それでも駐車場には2台の車が止まっていて撮影目的である事は明白だ。
狙いは同じ、雨の後の雲海に期待して・・。

結論から言うと、気温が思ったほど下がらず、甲府市方面の盆地一面には雲海は広がらず、幻想的な写真はお預けとなったが、見事な光りの地平線上、南東方向に肉眼で、はっきりと富士山を見ることは出来た。
視界も、三年前に来た時より鮮明だったので、長時間露光で色々試し、何とか1枚だけ、「街の灯り」と「富士山」と「星」がバランスよく写り込んだ写真を撮る事が出来た。
ここでの星の長時間撮影は市街地の灯(あかり)が素晴しい分、星との明暗差が大きく、欲張って長めの露光をすると、市街地の灯りが白トビし、それを考慮に入れてISOを下げ、F値を上げると、殆ど星を捉え切れていなかったり・・・、すなわち、露光時間、ISO、F値とのバランスがなかなか決まらず四苦八苦した。
気温は到着時10度ほど有り、全く寒さを感じず(それなりの防寒はしてきましたが)、明け方でも3度くらいはあったのではないでしょうか?この時期としては異例の暖かさだった。
おかげでレンズが結露する事もなく、多少電池の消耗が早かったくらい。
その分、雲海の発生は一部分となってしまった感がありますが。

甘利山駐車場についてからコンビ二弁当を食べ、午前2時頃東屋まで上がっていくと、三脚が1台置いてありましたが人は誰もいませんでした。
しかしオートタイマーでしっかりカメラさんだけは仕事をしていて、規則正しくシャッター音が刻まれ、レンズには、結露防止のヒーターが撒かれていて、オ−ナーはかなりの天体撮影マニアと思えた。
もう一台の車の人は、おそらく山頂付近の別のポイントで撮られていたのでは?
結局午前4時頃まで、この場所は貸切り状態で、「熊対策」に、ラジオをつけながら撮影し、夜景をじっと眺めていました。
その間、流れ星を2回目撃しながら、何回も上手く行かない長時間露光にチャレンジ。
4時を過ぎた頃から、下から上がって来る車のヘッドライトが何回か見られ、最終的には7人のカメラマンが朝焼けと雲海を期待して参集。
流石に5時頃からは寒さが身に応えるようになり、前日20度くらいあった日中の気温からは考えられない急降下。
カイロを持参しなかった自分は、時々付近を歩き、からだを温め、寒さを紛らわしながらの撮影となった。
誰一人口を開く人はなく、そこに7人もいるのかと思うほどの静寂。
しかし東の空が明らみ、空がオレンジ色に染まり出しからはシャッター音だけが切れ目なく響く。
万全のセッティングで待機、祈るような気持で待っていたカメラマン達の思いが、堰を切ったように勢いよく発散される瞬間だ。
そして7時前には蜘蛛の子を散らすように去って行った。
結局自分は2番目に現地入りし、帰りも最後から2番目に帰路に着いた。

「甘利山からの富士山」は、「11月の富士山」の中に組み込むつもりでいたのですが、結構枚数が多くなってしまったので、別枠で独立させました。
甘利山公園線も11月27日15時から冬季閉鎖に入るとの案内板がありました。

諏訪湖を抱える高ボッチ山もタイムリミットが近づいていますが、雨の後の高気圧の張り出しと未明に富士山が見えるタイミング、そして自分の都合が上手く合うチャンスは、そうはないので、一応今回の甘利山は80パーセント位の満足感を得られたかな?と思います。

撮影日:2015−11−16  山梨県韮崎市・甘利山東屋付近にて

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