11月の栞 『姨捨駅周辺の夜景』
長野えびす講煙火大会が終了し、急いでカメラ機材を片付けて50メートル先の車に詰め込む。 いっせいに坂を下り出す他車に続き、5分ほどで下り勾配を降り、何の苦もなく国道に辿り着く。 この時間、一方通行のようなものだから、車はそれなりの速度でガンガン下りて行かれる。 19号を右折してからも、少しずつ車は増えつつあったが、流れは速い。 歩道から溢れた人が車道を歩いているので、彼らに気をつければ、難なく脱出可能だ。 単独行動故、目指すは姨捨駅。 雨予想どころか、月までぼんやり見えるほどの空を眺めて、このまま帰るのが勿体無い。 駅からの撮影は、2012年と変わり栄えしませんが、何時訪れても雰囲気のあるステキな無人駅です。 到着時、一組のカップルが、仲睦まじく会話しながら夜景を眺めていたので、お邪魔してはいけないと思い、駅舎等差し障りのない所で撮影。 彼女の「帰りたくない!」と言う声が聞こえ、これは最高潮のムードだと感じ、余計に近寄りがたかったです。 最終の23時半頃の長野行き、松本行きが出た後は、いよいよ無人駅が無人になり、撮影本番。 といっても、どうもここは、写真では全くその良さをお伝え出来る処ではなく、じっと夜景を眺めて雰囲気を楽しむ処です。 撮影に限界を感じて帰ろうとした時、また別のカップルがやって来て、一生懸命写真を撮っていました(その姿を一枚、失敬させてもらいました)。 「コンバンワ」と挨拶をしその場は通り過ぎたのですが、やがて彼らも撮影を終えて改札口から出てきました。 片付けに追われていた自分の前を通り過ぎようとしたので、「いいの撮れましたか?」と声をかけてみたのですが、そこから30分近くも会話が弾む事になろうとは・・・ 。 長身でダンディな彼は長野の人、鼻筋の通った綺麗なお姉さんは千葉県から。 二人は、先ほどまで、えびす講の花火を特等席の「えびすシート」でご覧になっていたそうで、先ずは花火の話を伺いたかった自分は、「ラジオでは煙が凄いといっていたけど?」と話を向けると、「煙も酷かったし、カケラも降ってきた。」とのお答え。 男性から「花火の写真撮りましたか?」と聞かれ、く失敗作盛りだくさんのモニターを渋々見せることに。 撮影場所などを説明しながらモニターを見て、あれこれ意見交換。 そのカップルは、えびすシートで仲良く撮影もしていたので、花火写真の話は最高の盛り上がり。 誰もいない駅舎の前で、憚る事もなく大声で話し、笑い、歓声を上げてしまいました。 女性の方は、かなりのカメラ知識を持っていて、WB(ホワイトバランス)の事、バルブ撮影の仕方、撮影中にズームレンズを回して花火を花のようにアレンジして撮ったものまで見せてくれた。 取扱説明書は読まないで、あれこれカメラをいじっている点など自分とそっくりで、その割には(失礼)上手に撮れていて、天性のセンスの良さと、勘がいい人なんだと感じました。 すっかり打ち解け、盛り上がったところで、「後ろ姿でいいのでモデル撮影したい」と申し出たところ、かえって二人からもお願いされ、もう一度駅のホームへ。 しっかり、ベンチに寄り添って座ってもらい、一枚。 更に、終電を終え、来る電車もないだろう事をいい事に(もし貨物列車が来たとしても、スイッチバック式の駅ホームには入ってこないので)線路へ降りてもらいパチリ。 撮り終えた後のモニターを見て、またまたテンションが上がり、「二人が写っている写真で、でこれだけいい雰囲気の写真を撮った事がない。」と言われ、女性から「写真が欲しい!」とも言われたので、近ちゃんギャラリーのアドレスを伝えることに。 「大分後にならないと、アップできないと思います。」と言うと、「ちょくちょく見てみます。」と彼。 「又機会があったら、二人の写真撮って下さい。」と彼女。 自分も望むところだが、果たして? 唯、姨捨駅にもう一つステキな思い出が出来た事だけは確かです。 二人にとって。 そして自分にとっても。 撮影日:2015−11−23 JR篠ノ井線姨捨駅・長野県千曲市大字八幡にて |
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