5月の栞 『高ボッチからの富士山』
| 高ボッチからの富士山撮影は、たいてい10月から冬季閉鎖の始まる12月中旬位までがベストだと言われている。 自分も昨年11月に行ってはみたが、残念ながら富士山は見えなかった。 当然、冬の冷気は澄んでいて、諏訪湖の夜景はそれだけでもチョッとはいいものを見た感じがした。 その後、冬季閉鎖までには行く機会が無く2014年を終えた。 2015年5月11日の天気予報は、ほぼ全国的に晴れ、その後台風。 今、箱根が大賑わいだが、TV-NEWSのドサクサに、「はこね・山のホテル」のつつじが7分咲きだとNHKが平気で会社名を出して教えてくれていた。 確かに富士山が見える「景勝庭」。 早朝、お金を払って観光客が入る前の撮影となるが、此処はホテルだから、お泊り客には勝てない。 又、最近のカメラマン・マナーの悪さか、単なる非常識か判らないが、横一列で撮影していても、平気で前に飛び出すヤカラが多い。 カメラマン連中だけなら「おーい邪魔だよー」と声もかけられるのだが、ツアー客が入って来たらこちらの負け。 しょぼくれて帰るか、人を入れて撮るしかない。 こういうストレスが大嫌いだ。 高ボッチ高原、5月11日午前3時。 気温1度。 真っ白な霜が高原の枯れ草を覆う。 あえて掟破りの5月撮影。 余りにも真っ暗で、富士山も見えない。 肉眼で見えない時はカメラで見るしかない。 富士山があるだろう方向に長時間露光をかければ、薄ぼんやりとは見える。 名古屋ナンバーのBMW4駆ディーゼルのカメラマンが午前2時から撮影していた。 その方は、鈴を鳴らしっぱなしだったが、前回来た時、熊とご対面されたそうで、護身のためだとの事。 ご対面の様子を語ってくれた。 「10メートルほど後ろでガサゴソ音がするので振り返ったら、熊が笹を食べていた。」そうで、目を合わさず逃げたとか。 高ボッチのポイントは3箇所ほどあり、この日は合わせて5台くらいの車を確認した。 広い高原に、一桁ほどの人数なんて、人がいていないようなもの、こういう開放感が贅沢だ。 4時過ぎ、肉眼でもようやく富士山が見えるようになって来た。 この時期、夜明けは早い。 おそらく明るくなるスピードも、冬ほどゆっくりではないもかもしれない。 高ボッチ山から富士山までの距離は、直線で100キロ程度、言いうまでもなく富士山が此処から見える確率はそう高くは無い。 だから、たいていのカメラマンは、空気が最も澄むといわれている冬場にここを訪れる。 が、しかし此処の標高は1600メートルを超え、冬は軽く氷点下5度を下回る。 寒さと空気が澄むのとは比例しても、アクセスのしやすさは厳しさが増す。 R20塩尻峠を越え、高ボッチ高原の案内標識に従って右折、地図には高ボッチスカイラインとあるが、単なる林道と言ってもいい位道幅は狭い。 地元で言えば、ヤビツ峠に通じるり県道70号とどっこいのヘアピンもある。 スタッドレスの4駆は必須アイテムと成る。 右手に南アルプス(赤石山脈)、後方に北アルプスの名峰が雪を戴く最高の眺め。 6月には蓮華ツツジなど、可憐な花が見られる。 だから、夏には多くの人がこの眺めを楽しみに来る筈である。 実は、8月15日に行われる諏訪湖花火大会を此処から撮影できなくも無いのだ。 風向きにも因るが、一度試してみたい場所である事は間違いない。 話を当日の事に戻すと、残念ながら富士山は見えたものの、朝焼けにはならず、諏訪湖湖上に雲海も発生しなかった。 更に、この季節だからなのか、若干全体にモヤーとした感じで、すっきり感が無かった。 もっとも、こうした墨絵のような写真も、富士山写真集では時々見る。 だから、之はこれでいいのかもしれないと思い、アップする事にいたしました。 昨年11月の夜景写真とあわせて枚数僅かですがご覧下さい。 撮影日:2015−5−11 長野県塩尻市片丘高ボッチ高原駐車場にて |
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