8月の栞 『常総市合併10周年記念第51回常総きぬ川花火大会』
先週22日、大曲へ行こうか否か迷った時と同じような天気、すなわち東日本が秋雨前線やオホーツク海高気圧の影響を受けて、東よりの風が吹き、曇り時々雨の予報。 大曲は結局、夜花火に入ってからは、雨も降らず、クリアーな条件が続いたという嬉しい話を聞くことが出来た。 自分はリスクを大きく考えて行かなかったが、後日福島の平山君から電話があり、「結局大曲は行かなかったのですか?」と聞かれ、多少無理をしてでも彼を連れて行くべきだったかな?と考えてしまった。 子供は、余り表情に表さなくても嬉しいと感じている子もいれば、「行く行く!」なんて騒いでいても、それ程でもない場合もあって、しっかり、きちんと見ているつもりでも判らないことが多い。 ましてや、電話の向こうの声だけでは、凄く行きたかったのかも知れないが、彼にも多少の遠慮があったかもしれないし、こちらとしても雨の中、花火を見せてあげても気の毒だと思う気持ちもあった。。 10月にSLが会津を走るので、出来たらその時埋め合わせをしたいと思っています。 さて、今夏の最後を飾る「常総花火」、ウェザーニュースの予報通り15時頃まで雨、18時以降曇りとの表示がドンピシャ当たった。 常総花火は自宅から近く、2時間足らずで辿り着けるので、今回は多少の雨でも、出かけるつもりでいた。 13時に出発、初め無料席を取っておいて、18時頃の天候と風向き次第で有料席に移る計画。 花火仲間からは「ケチで、セコイ野郎」だと思われているだろうが、逆風や無風による煙の中、有料席に入る気にはとてもなれない。 元々常総は、カメラマンの間では大変人気のある花火大会だし、自分も内容が優れている事は承知しているつもり。 運動場の先の緑地帯で花火は揚がるのだが、観覧場所が弓形に弧を描いていて、打ち上げ場所からも近い事から、どうしても出来るだけ距離をとりたい(離れたい)カメラマンにしてみるとポイントが中央付近と限られてしまう。 しかも土手道路上一列を除いては、斜面に座る事になる。 斜面は可なり広いのだが、極力堤防道路に近い上部を場所取りしないと、花火の筒が見えない。 少なくてもカメラマンにとって、筒が見えるか見えないかはシャッターチャンスに影響が無い訳ではない。 当然の如く、光りは音より速い。 筒から発謝される時の瞬間の光りが見えないより見えたほうがいいに決まっている。 音は相当後からついて来るので、カメラマンにとっては殆ど役には立たない。 勿論、音で尺玉か否か区別はつくがそれはそれ。 16時に斜面有料席が開放されても、ある一箇所にだけにカメラマンが集中し、ほかはガラガラと言うのが例年のパターン。 せいぜい後から来たカメラマンが左右の最上段に散って、三脚を置く程度。 3時半ごろ土手道路に出ると、矢張り小雨が降ったり止んだりのせいか人の姿は少なめに感じた。 とは言っても、無料の観覧席はぼちぼち埋まっていて、最上段に場所取りすることは出来なかった。 仕方なく中段に大きめにテープを張って車に戻った。 この時点ではまだ、霧雨が降っていて、斜面は可なり滑りやすくなっており、自分も一度片足を滑らせた。 雨はやがて止むにしても、花火が始まってからの暗闇の中では少し危険を感じる。 過去に経験があるのだが、自分もここで斜面に置いたリックが5メートル程転がり、下にいた人に当たって止まるという失態を為出かした事がある。 鴻巣では、知人の三脚が強風で倒れ、前にいた人の頭部にぶつかった事も見ている。 法面も傾斜がきつくなると、危険が増す。 更に、結構無意識のうちに足を踏ん張っていたりして、翌日以降に筋肉疲労が来たりする。 実は、常総きぬがわ花火の芸術性の高さは認めるものの、この場所での観覧がどうしても好きに成れず、それは、神奈川で行われる伊勢原花火にも似て、イマイチ積極的観覧の気持が起きない理由の一つとなっている。 車に戻った後、先週稲敷花火でお世話になったHOさんが、豊水橋の向こう側で撮影する予定である事をふと思い出した。 時間もあるので、ロケハン半分、お会いできる期待半分で歩いてみた。 残念ながら、まだおいでになっていなかったようで再会は果たせなかったが、見知らぬカメラマンが何人か傘を差しながら待機していたので話しかけてみた。 その結果、ほぼ、豊水橋の中央に上がること、レンズは50ミリ以上有ればいいことなどポイントはつかめた。 ただ今回、自分は有料席近辺で撮る事を考えていたので、前回の失敗に懲りて、16〜35ミリ,17〜55ミリしか持って来ていなかった。 上手くすると、川面に、花火の色も映りそうだし、橋がシルエットにもなるので魅力を感じた。 第一、全然空いていて屋台こそ無いけれど、三々五々好きな場所で、家族やカップルが平らな(この点を強調しておきます)場所に座ってのんびりと花火を眺められる環境が気に入った。 時計を見ると、5時少し前、とりあえず車に戻りながらどうしようか考えた。 風向きは、生憎完全な風下になり、おそらくまともには撮れまい。 だが、7Dに17〜55を着ければフルサイズ換算27〜88ミリ相当になるから、画郭的には撮影は可能では有る。 元々雨を考慮して、一台態勢も止むなしと思っていたから、今日は7Dにメインで仕事をしてもらおうか?、そう決心し、法面のテープを剥がしに行く事にした。 急いで車に戻り、機材を背負ってもと来た道を目指す。 時間は刻々と過ぎてゆく。 ショートカットして抜け道を行ったら、かえって方向音痴になりどちらへ行ったらよいのか迷う。 人に道を聞きたくても、今度は橋の名前が出てこない。 長生橋は長岡だし、羽黒橋は赤川・・・。えーと・・・。 仕方なくお巡りさんに、「鬼怒川はどちらですか?」と聞く。 一時間近く経ってそこに辿り着くと、カメラマンも観覧の人も急激に増えていて、かろうじて先程いろいろ訪ねたカメラマンの横に入れさせてもらった次第。 風は、逆風で弱いし、湿気も凄い。 しかし今回は又来年へのデータ集めと腹をくくった。 正直、スターマインは全滅に近いです。 かろうじて5〜8号玉は、綺麗に撮れたものもあります。 スターマインの後は、豊水橋が煙で見えなくなり、交通にも支障が出ないか気になるほどでした。 オレンジのナトリューム灯の光りが、霧がかかったように幻想的に豊水橋を覆い、同時にスターマインの右、いや、殆ど半分以上が煙で全く見えない。 でも、もしこれが背中からの風だったら・・・、今後の期待が膨らみます。 レンズが不適で、寄せ切れなかった点も含めて、リベンジの価値ありと思いました。 撮影途中から、変な向かい風がやたら気になる強さで吹き出し、気温も下がってきていたのと合わせて、相当寒く感じられた。 同じ茨城県でも、土浦並みの気温(10月)、隣のカメラマンは、撮影をやめて、カバンからビニール合羽を取り出し急いで着ているといった情況。 外出する時から気温は23〜24度位しかなかったから、体感では20度を切っていただろう。 厚めの長袖シャツを着てきた自分ですら、多少寒く感じた。 とても夏とは思えない花火大会になってしまった。 上旬の猛暑が嘘のような、早い秋雨前線の到来に、後半の2大会は少し残念な終わり方をしてしまいました。 とは言っても、今年も多くの感動花火を見られたこと、無事に元気で動けた事は何よりだったと思うし、これも多くの仲間の助けがあってこそと思い、感謝申し上げます。 また、多くの方が近ちゃんギャラリーへ足を運んで下さった事も大変嬉しく思います。 有難う御座いました。 撮影日:2015−8−29 茨城県常総市鬼怒川の土手(36°02′N,139°98′E)にて |
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