11月の栞 『SL飯山線ロマン号 飯山行き』
| 44年ぶり(4年前には長岡〜十日町間でのSL運行があったそうですが)飯山線のうち飯山〜長岡間にSLが走ると言うので、日本の原風景を残しているローカル路線のニュースは、普段殆ど撮り鉄
などしていない自分の耳にまで入って来た。 三ケ日のK氏に長島温泉花火の感想を聞いた時、ついでに飯山線のSLの情報も尋ねてみた。 するとどうだろう!彼はしっかり11月の8日9日で飯山線のSL試運転をしっかり撮影して来たと言うのだ。 メール内容一部紹介 8,9日でも(平日)物凄い人でした。 詳細撮影ポイントの説明を下さいましたが略。 とにかく、撮影者が多く、どっと疲れます。 車の運転等気を付けて下さい。 C11プラス客車3両は19日に飯山駅から長岡駅まで走り、20 日は長岡駅を8時16分に出て、飯山には16時56分に到着するダイヤ。 三ケ日のK氏から「20日でも5箇所くらいは追っかけが出来るのではないか」との教えがあったので、彼の案内された「お立ち台」を含め、6箇所を候補として挙げて置いた。 しかし実際には、3箇所でSLを撮るのがやっとだった。 理由は極めて簡単。 SLが走り去った後は、それを追って車の大移動が始まるからだ。 逆に言えば、 SLが撮り鉄の車を引き連れて走っているようなもの。 基本的には飯山線と並行して走る道は国道117号しかなく、大渋 滞で時速20キロ程のノロノロ運転が続く。 いくらSLのスピードが遅く、途中駅で10分〜20分停車し、十 日町駅ではなんと62分も止まっているのに、予めチェックしてお いた撮影ポイントまで辿り着くのは、車よりSLの方が早いのだ! ある程度は覚悟していたが、このような酷い状態になるとは、はっきり言って予想外だった。 初めに撮影したのは越後川口駅を出て魚野川に架かる鉄橋をわたる ロケーション。 西川口交差点を川口小学校方向へ進むと、 詰めれば10台ほどの駐車スペースがある。 勿論、撮り鉄の間では人気ポイントだ。 10時頃通過するSLの2時間近く早く到着したにも拘らず、残り数台で一杯に成ってしまうところだった。 長岡ナンバーが多いのは当たり前だが、関東も南の都県から来た車も目立った。 9時台に、普通列車が通過する事を利用してリハーサル撮影。 しかしあろう事か、この十日町行き気動車5分ほど鉄橋の上で停車 、別に我々にサービスしている訳ではなく、どうやら踏切でトラブ ルがあったみたい。 何が原因かはご想像にお任せいたします。 10時過ぎ頃、遠くからかなり大きな汽笛の音が聞こえ、周囲に一 斉に緊張が走る。 おそらく、この日はここでの撮影が最初のポイントだと言うカメラマンが殆どだろう。 やがて家々の向こうに煙が勢い良く立ち上っているのが見えてきた 。 来た来た・・・、汽笛を何度も鳴らしながら鉄橋を渡り始める。 カメラのシャッター音も凄いけれど、SLの汽笛は周囲に「こだま」となって響く。 準備時間もたっぷりあったので、動画撮影もいたしました。 ⇒ここから動画 きっと何回も聞いてみたくなる、汽笛の響きだと思います。 その後、片づけをし十日町駅を目指す。 しかし、走り出して直ぐ路肩に止めた物凄い駐車車両で、対向車とのすれ違い出来ない。 ようやく抜け出したかと思いきや、トロトロの走行、交差点手前500メートルは再び渋滞。 10時15分に車に乗り込んで、いくらなんでも十日町駅のSL出 発時刻の11時35分に間に合うだろうと思ったのが甘かった。 十日町駅近くに着いたのが5分前、 車を止める場所も判らないし、カメラセットにかかる時間も考えれば、とても 間に合うわけがない。 諦めて越後田沢を目指す。 国道117号から清津大橋を渡ってすぐ右折し国道353号へ、信 濃川を渡り狭い上り坂を右手に「越後鹿渡駅」を見下ろしながら一 キロ弱走る、信濃川発電所が目印。 ご丁寧に大きめの臨時駐車場まで用意してあったが、既に百台以上の車がひしめき合っていて、通路まで、縦列に突っ込んである。 確かに少し待てば出庫する車ばかりだから問題はない。 自分の到着がSL通過25分前だったので、ここでの駐車場さえアウト。 仕方なく少し先の原っぱへ。 一難去ってまた一難、急いでカメラと一脚を担いで坂を下って行ったら石垣の上は勿論、余り高低差の得られない坂道ですら、カメラ マンでビッシリ。 余りにも多くのカメラマンに一瞬我を忘れた。 かなりの高さのある法面にビッシリ置かれた三脚と、 後ろからチョッと突っつかれただけで3メートルは落下するであろうカメラマンを下から見上げた時、例えは悪いが、夕方電線に止まるムクドリの群れにも似ていた。 最高のポイントをゲットしたカメラマンは自慢げに「朝5時半からいます。」と大声で誰かと会話していた。 がーンと頭をたたかれた思いだったが、何とか場所を探すしかない 。 多少車を離れた所に止めたため歩かなければならなかったので、なるべく身軽にと思って車に脚立を置いてきたのを悔やむ。 今更取りに行ったら、被写体を逃す事になる。 スタンバイ完了のカメラマンの前をウロウロ歩くのは嫌なもんだ。 直ぐ後ろから子供連れで来たお父さんに声をかけられ「凄い人ですね!場所ないですね!」と言われ、笑うしかなかった。 トンネルを出てすぐ信濃川鉄橋tを渡るこの場所は、撮影できるエリアがかなり狭く、それだけに貴重なのかも知れない。 鉄橋を絡めての撮影どころか、SLだけでも撮れる場所さえ確保できないなんて最悪だった。 人間というのは不思議なもので、発想を変える、いや発想を逆にすると意外にもエアーポケットがあるものだ。 インターネットを見て下調べをして駆けつける「にわか撮り鉄」タチにとって、そこで見た画像が全て、周りがどうなっているかは判らない。 ここで撮る写真は「、この角度からだ」としっかり頭の中に叩き込んで来ている(悪く言えば決め込んでいる)ので、狙う角度が同じになる。 高所から鉄橋を絡めたSLを俯瞰する事ばかり考えて、場所探しをしているから見つからないと言うことに気が付いた。 発電所へ繋がる下り坂を2メートル降りただけで、多少枝や草が邪 魔にはなるものの、トンネルから出て来る汽車が真正面に撮れる場 所を見つけた。 勿論トンネルや、鉄橋は写し込めない場所だったが(どこで撮影したかは、全く目印になるものがなく残念ですが)、意外にも(後ほど最悪の天候については愚痴ります)この暗さと小雨の中にしては 鮮明に撮る事が出来、思わぬ収穫でした。 この時点で既に十日町に停車中のC11を撮り損ねている。 次なる目標の足滝〜森宮野原間、栄村立・栄中学付近12時40分 頃通過は、40分ほどあるから行けるのでは? 昼食どころでないことは百も承知だが、 時間は無情にもどんどん過ぎる。 原っぱに突っ込んだおかげで、直ぐに国道353号へ。 しかし、国道117号に合流すると直ぐに渋滞。 ここは道を誤った。 そのまま国道353号を突っ切って、川向こうの狭い道を行ったほうが流れは比較にならない程よかった。 信濃川を挟んで対岸をスイスイ走る車を見て、初めての場所故の破 綻を感じた。 足滝駅まではおおよそ並行して走るので、途中にはSLを待つカメラマンが点々と立つ。 それにしても進まない。 やがて、どこかでSLに抜かされたらしく、足滝でのSLも逃す。 さらに森宮野原駅で23分停車中のSLを撮る計画も水泡に帰した。 合計、予定していたポイントを3カ所逃し、次なる有名ポイント国 道117号栄大橋からの俯瞰へ。 森宮野原〜横倉間にあるこの場所はポイント・ ランキングで言うならトップクラス。 森宮野原で23分停車していたおかげで、ギリギリ間に合ったものの臨時駐車スペースは満車、パトカーが警備に当たっているものの 、少し離れた場所には長蛇の縦列駐車、無理すればここに突っ込み 何とかなったかもしれないが、既に時間は13時を差そうとしてい た。 そこで考えた。 「この車の列と一緒に動くから、いつも後手に回ってしまうんだ。」 次なるポイントにかけた。 同じようにSLを見下ろす、国道117号に架かる矢垂大橋だ。 ここからの見晴らしは抜群で、はるか遠くからこちらに向かって走って来るC11、そして「U]の字型にカーブする千曲川に沿って走った後、上境駅に向かう蒸気機関車の後姿がずっと眺められるの です。 視界がよければ思いっきり広角にして、まるでHOゲージかNゲージのジオラマのような写真がゲットできるのですが残念。 天候の事は、言いたくなかったのですが、ここでの動画撮影で決定的なダメージを食らう事になりましたので、記してしまいます。 国道117号に架かる矢垂橋(やたれ橋)は、かなり大きめの橋で 、そのおかげもあって何とか橋の欄干に沿って一列だけカメラマンがずらりと並ぶ。 その橋の中央よりやや左側に滑り込むことに成功。 所々に、「 この場所からの撮影はご遠慮ください」と張り出されていたが、警察官は我々が車道を歩かないように注意するだけで、黙認。 黒い雲と小雨が降る最悪な天候の中、これだけの見晴らしを誇る「ジオラマ」がかえって、薄ぼんやりとした景色を助長してしまう。 早朝、少しだけ青空が覗いた以外「小雨時々止む」状態がずっと続き、皮肉にもSL撮影に成功した3箇所の全てで小雨の中での撮影となってしまった。 視界が悪いので、 風景がぼんやりしているのは仕方がないとして117号の矢垂橋上は、車の通行が引っ切り無しで、 雨に濡れたアスファルトと走る車のタイヤとの走行音で、 シャーと言う音が絶えることなく、SLの音は殆どかき消されてし まい、 帰宅後一応撮影しておいた動画を再生してみて、とてもその音が大きく日本の原風景どころか、都会の雑踏にも似た嫌な音(騒音)が最初から最後まで続く価値の ないものと成ってしまいました。 よって、却下する以外ありません。 この時点で14時15分頃でしたから、これまでの渋滞の物凄さから考えて飯山到着14時56分のSLにはとても間に合わず。 しかし、 帰りのルート上どうしても117を長野まで行くしかなく、そのまま延々と続く車の渋滞列について行くしかありません。 この時間、急いで高速を使って帰ったところで、途中関越は渋滞しているに決まっていますから。 トイレ休憩に立寄った「信濃平」駅で普通列車を撮影した後、いよいよ脱力感とともに空腹に気付き、100円おにぎりセール中のセブンイレブンへ立寄って休憩と仮眠。 トータルすると、90パーセント以上は車の中で渋滞とお付き合いしていて、10パーセント未満が撮影タイム。 撮り鉄のK氏が、試運転時に撮影に出かけた時のコメント「疲れました」の意味が十二分に解る飯山線のSL追っかけでした。 撮影後記 過去に一度として飯山線に乗車したことも、撮影した事もないド素人が無謀な挑戦をしたものだというのが反省点。 只見線や磐越西線のように、一日で一往復してくれるとカメラマンの流れも多少分散するのでしょうが、今回はなんと言っても44年ぶりのSL、しかも2日かけて一往復、 生憎両日とも天候には恵まれなかったものの、この人出。 普段から四季折々の飯山線を撮影している撮り鉄さんならともかく 、「にわか撮り鉄」には厳しい洗礼となった。 インターネットの普及で、お立ち台の紹介は自分のような不案内者にも簡単に探せるが、かえって皆がそこへ集中するという現象も起こってしまう。 かといって、ここと言う一、 二箇所を初めから絞り込むと言うのも、欲を抑えられるか? こういう時は、集中しそうな場所を避け、しかもなるべく道路と隣り合わせに走っている線路付近で待機するのが良かったかなと思った。 それにしても、真岡鉄道でこの春撮影したC11 325と再びお会いできるとは。 ⇒ここから真岡鉄道 撮影日:2016−11−20 新潟県長岡市西川口1247付近 |
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