11月の栞 『ばんえつ物語「SLクリスマス・トレイン」』

2014年11月只見線もみじ号、2015年6月SL福島、この 日とも雨だった事を思い出した。
そして今年11月の飯山線SLロマン号も小雨。
ことSL撮影に関しては完全な雨男。

今回、磐越西線新潟〜会津若松間を往復するクリスマス特別企画が った。
3日(土)4日(日)両日とも往復運転。
勿論土曜日に休める訳もなく、4日一日のみの撮影。
出来れば今回は2日とも撮影したかった。
移動には一般国道だけでなく高速も使えるので追っかけには便利。
尚且つ飯山線の44年ぶりとは違い、「SLばんえつ物語」として 一ヶ月に6回ほどは走っているので、撮り鉄の人数は半分以下、いい意味で拍子抜けしてしまった。
と言うのも、飯山線に懲りて撮影箇所を会津若松〜喜多方駅付近に 絞ってしまったから。
それでも5箇所くらいは候補に挙げていたのだが、近藤師匠からのミッションを授かり、朝一で会津坂下(あいづばんげ)に立寄る事と なり、結果会津若松駅と二箇所(うち一箇所は、国道121号と併 走するSLを無理やり追い抜いての手持)撮影となった。

その一箇所と言うのは、山都〜喜多方間にある一ノ戸川に架かる橋 梁撮り鉄ファンのみならず、地元でも有名な橋。
1910年完成、既に100年以上経っているが、建設当初は東洋 一長い橋として名を馳せた。
全長445メートル、一番高い所は高さ24メートルもあり、しかも上路式トラス構造ゆえ、遮るものがまったくない。
道路で言えば、ガードレールのない鉄橋の様な物、落ちたら命はな い。
初めてネットでこの橋を見たとき、日本にまだこんな「危ない橋」があるのだろうか?と思った。
しかも長さも半端じゃなく長い。
SL+12系客車7両がこの橋を渡った時、編成が短く感じられるほどだ。
もし、飯山線で走ったC11+客車3両だったら、おもちゃのようだったに違いない。

他は撮影できなくても、ここだけは抑えたかった。
残念ながら往復とも撮りたかったが、夕刻16時過ぎの新潟行きは 、会津若松駅周辺の渋滞に巻き込まれ(単なる街中の買い物客の車が多かっただけ)、到着したのは通過後5分後だった。
12時50分山都駅出発の会津若松行きは、一時間程前に到着したので、十分場所及びカメラセットに時間がありゲットできたが、生憎の霧と、曇り空で背景とSLの煙が同化してしまったのが惜しま れる。
勿論動画撮影も可能だったので、アップさせて頂きます。( 動画その1)   ⇒ 動画−1 ⇒ 動画−2
この鉄橋を列車が渡る音は「うつくしまの音」30景に数え上げられていて、如何にこの場所が大切に守られているかがわかる。
わがままを言ってしまえば、飯山線の時のような汽笛のサービスがなかったのが少し残念。

この後、会津若松駅へ向かい駅構内での撮影に向かった。
国道121号線を60キロくらいで快適に走っていると、13時2 0分塩川駅を出発したばかりのSLが右手に見え、その先の陸橋を渡ると磐越西線は121号のほぼ横を並んで走る地形が続く。
少しずつだが車はSLを引き離し会津若松駅の一つ手前の堂島駅付 近に可也の車とカメラマンが見えた。
バックミラーでSLを確認しつつ、車を止められそうなスペースを捜す。
とっさに斜め右に入る小路に車を入れ、カメラを持って飛び出し、かろうじて通過するSLを手持撮影することが出来た。
相も変わらず霧が立ち込め、はっきりした色は出ていないが、間一髪のタイミングで枚数を稼ぐことが出来た。

会津若松駅ではSLの方向転換を撮影したかったのだが、操車場を 探している間にSLを見失い煙を頼りに歩いている頃に、作業は終 わってしまっていた。
勿論操車場の場所は調べておいたのだが、コインパーキングの500円をケチって少し離れたスーパーに駐車したのが運の尽き、復路 の新潟行きをもう一度「一ノ戸橋梁」で撮る事にも失敗してしまっ たのだ。
その代わり(代わりには値しないかもしれませんが)、駅構内でのSLの連結シーンと入れ替えの出発シーンを動画でお見せいたしま す。(動画その2,3)   ⇒ 動画−3   ⇒ 動画−4
乗客を乗せた後、会津若松を15時25分に出発するのですが、それまでホームにいると、完全に一ノ戸川までは間に合わないので、 駅を一足先に出て、車に乗りこんだのですが・・・。
一ノ戸橋梁に着いたのは、通過して5分ほど経っていたので、車は一台も無いだろうと思いつつ現地付近まで来ると、意外にも昼間よ り多くの車が駐車していた。
そして少しずつ薄ぼんやりと橋脚がブルーとグリーンに照らされているではないか!
この鉄橋が、ライトアップされる事は知らなかった。
勿論20メートルを越える橋脚を川上と川下両側から一つずつのライトで照らすだけだから、光は弱い。
しかし、この明るさの頼りなさがこういう場所には相応しい。

「SLが踏み切り障害とかで遅れてくれたらなー」 と淡い期待は裏切られたが、このライトアップを見て、「 気動車(普通列車)が来るまで待とう!」と言う気にしてくれた。
と言っても次の通過は一時間後、17時14分少し前の新潟方面行き。
気温はこの日、日中でも5度を上回る事はなく、夕方にかけて一段と冷えてきた。
何せ日差しがないものだから、16時でも夕方と言う感じではなく 、夕闇迫る暗さだ。

さて、この橋を通過する気動車をどうやって撮るか?色々考えた末、5Dに短焦点50ミリを装着、ISOを思いっきり上げて、汽車を止 めようと考えた。
一方、7Dには24〜105で、F値を22まで絞り30秒露光と し、完全に光跡のみを狙った。
要は、日がすっかり暮れ、闇夜が迫る中、中途半端な撮影をしてもぶれるだけ、短焦点で止められなければ、自分が持っている機材はこれだけなのだから諦めもつく。
ただ何もお見せできる作品がないのも悔いが残るので、ここはせめて一ノ戸橋を通過する列車の光跡だけは残したかった(ただの一直 線の白い線だけですけれど)。
17時14分頃の下り線と、18時22分頃の上りの二本を撮影。
ただ、18時22分の撮影時には相当の濃霧でカメラ写りは悪いです。
実際現場で待機している時は一層寒さが増し、20時30分までのライトアップ終了まであと二本の通過を待ちたかったのですが、霧も一層深くなり気 持ちがめげてしまいました。

宮沢賢治の名作「銀河鉄道の夜」をイメージして頂くにはどうしても、16時06分の下り新潟行き「磐越物語」をゲットしないとならないと痛感いたしました。
来年以降、リベンジしたいと思います。
飯山線の時と比べると全工程810キロ走った割には疲労感は半分以下、チャレンジしたい気持ちを残したまま帰路につけたのは良い事です。

撮影日:2016−12−4  福島県喜多方市山都町一ノ戸橋梁及び会津若松駅構内、周辺にて

拡大写真でご覧頂けます。

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