2月の栞 『ひこうき』

昨年12月13日、近藤師匠にお願いし、羽田空港へ連れて行っていただいた。
飛行機には一度しか乗った事がなく、その時おそらく羽田から広島まで乗った記憶はあるもの、もう30年以上前だから羽田空港がどうなっているのかさっぱり判らない。
まして、都内に撮影に出かけることが極端に少ない自分にとって、空港への道順だっておぼつかない。
その点、羽田空港に数回足を運んでおられる近藤師匠は、まさに「頼れる師匠」といったところ。
その日は小雨が降っていて視界が今一良くはなかったが、師匠の段取りで国内線、国際線各ターミナルを無料の循環バスで移動、それぞれの展望デッキから飛行機を撮影することが出来た。
師匠から「三脚を持って行ったほうがいいよ。」とアドバイスを受けたが、生憎小型三脚を持参していなかったので、手持撮影で臨んだ。
勿論、白レンズの重量に堪えられる大き目の三脚は車に積んであったが、空港ビルの中を持って歩くのはいささか迷惑ではないかと思いやめた。

到着したのは16時過ぎだったので、程なく暗くなってしまい、夜の滑走路に駐機している「ひこうき」がメインの撮影となった。
師匠は手際よく三脚にカメラを据え、出発便の光跡はじめ、航空機のアップなどサクサクと撮影枚数を重ねて行かれ、手馴れたもの。(近やんギャラリーへどうぞ)
自分は、と言うと、等間隔で横に張られたワイヤーの展望デッキで、ワイヤーの映り込みばかり気にしていて、ちっとも撮影モードに入れず。
ワイヤーの間隔の方がレンズの直径より小さくて、レンズを突っ込む事ができないのです。
以前新幹線を陸橋の上から撮影した時、しっかりした金網が張ってあって、F値を幾つにすると金網が目立たなかったのか、その数値を忘れてしまい改めて試行錯誤のし直し。
更に、いくら夜間照明が明るいとは言え、出来るだけレンズは開た方がいいに決まっている。
残念ながらF4,5が限界のレンズでは、それ程シャッター速度は速くはならず、ISOを渋々上げるしかない。
色々やってみた結果、300ミリで撮ればワイヤーの写りが殆ど気にならないことがわかった。
だが、手持での300ミリ撮影は結構厳しいものが有り、まともに使えそうな「ひこうき」は半数くらいだった。

そこで、機会があれば「もう一度羽田へ行くしかない」と、心の中では思っていたが、忙しさもあったとは言え、どうも脚が向かない。
昼間の写真を撮らなければ作品としてアップできない事も承知、三脚を持参していれば撮る事が出来ただろう光跡も欠かせない。
第一ターミナルからは風向きによっては富士山とのコラボも可能、夕暮れ時は師匠がお得意の川崎工場群との撮影も可能、etc。
第二ターミナルは、スカイツリーや東京ゲートブリッジのバックがいい!
夜は国際線ターミナルへ行き、離発着を狙う・・・など少しは知識を仕入れてはおいたのですが、脚が向かなかったのです。
全くの個人的偏見と思い込みからすると、人が乗り物を使って行き来する場所において、どうも関係ない目的でその中に入っていくのは気後れしてしまうような、行く気と撮影意欲が弱い気がします。
例えば、鉄道写真愛好家の皆さんが北斗星のラストランに、ホームを占領するのもいささか閉口しますが、理解も出来ます。
ラストランですから・・・。
微妙な差かもしれませんが、何か違うんです。

話を元に戻して、昨年3月、どこかで「ひこうき」を撮った記憶がよみがえり、CFカードを調べてみたら・・・、あった。
首都高の平和島から、野鳥公園方面に進むと城南島海浜公園と言う、何でも飛行機の撮影では有名な公園で、BBQや海釣りも出来る。
余程暇だったのだろうか、行くところもなかったのか、覚えていないが「ひこうき」を撮影しに来ている自分がそこにいた。
この時の写真と、師匠と出かけた羽田空港の「ひこうき」を合体させればアップに漕ぎ着けられるか?
いや、一つ足りないものがあった。
光跡だ。

仕方なく2月14日、県立高校の入試を明後日に控えてはいたが、2月は一本も近ちゃんギャラリーにアップ出来ていないし、(生徒、数名からバレンタインチョコを貰って気分も良かったので)16時に平和島までカッ飛んだ。
矢張り、羽田へは行かれませんでした。
城南島海浜公園は、千葉方向からカーブを描き、ほぼ上空を着陸機が飛んで来るので、その飛行機を撮ろうとするカメラマンが目立った。
春一番の吹き荒れる中、悠々と飛ぶそれは確かに迫力がある。
そして、ほぼ正確に時を刻んでゲートブリッジ上空から飛んでくる様は、「こんなに飛行機ってたくさんあるんだ。」と感心してしまう。
到着時、雲は多いいながらも夕日も出ていて、強烈な風以外(といってもこの風では三脚の転倒が気になるところ)、大丈夫だと思いきや、海からの飛沫が凄い。
日中も20度程の暖かさだったが、日が沈んでからは暖かいとは言えないが、冬とは思えない気温。
夕焼け空をバックに着陸態勢をとる「ひこうき」はまだ楽勝でシャッターが切れたが、太陽が沈んでからはアッと言う間に、連写スピードが鈍くなる。
手持撮影も限界に近づき、風がまともに当たらない場所に三脚を立て、光跡撮影に移った。
次から次へと上空を飛ぶANA、JAL、SKYMARKなどの着陸機は光跡撮影にはありがたい。
18時を回ると公園は撮影者は勿論、カップルも見当たらなくなり、場所を東側に変えての撮影。
ここからは、東京タワー、レインボーブリッジも良く見えるし、時たま船も通るロケーション。
直ぐ隣では、釣りをしている人が一名いたが、共通な話題もなさそうなので、お互い無言。
この場所で光跡を追っていると、ゲートブリッジ上空をかすめて飛んでくる「ひこうき」が気になり、8時半(ここのPは21時で閉鎖、付近の道路も21時以降、時間帯で明日の6時まで進入できない道路あり)城南島を後にし、若洲海浜公園へ移動。

臨海トンネルを潜って所要20分、ゲートブリッジを渡りきり、時間制限無しの500円Pへ。
ゲートブリッジはゲートブリッジだけで、ひと括りの撮影テーマにはしたいですが、何時になることやら?
思惑通り、橋の上空を飛ぶ「ひこうき」は撮影できたが、いかんせんゲートブリッジのホワイト光が明るすぎて、旅客機の光跡が明るく出ず、イマイチの写真となった。
パソコンで、別々に撮って合成すれば、いとも簡単だなと想像はしたが、そのやり方は知らないし、そこまですることもないので、塾講スタッフにも頼まなかった。
遠くに国際線の旅客機も盛んに飛んでいたが、国内線は23時を過ぎるとピタッと飛んで来なくなった。
光跡写真は僅かしかありませんが、しつこく多重露光し、空の高速道路をイメージしてみました。

                 撮影日:2015−3−21,12−13,2016−2−14
                          羽田空港及び城南島海浜公園、若洲海浜公園、東海埠頭公園その他にて
二部構成とし、飛んでいる飛行機と着陸している飛行機に分類しました。
第一部 羽田空港=飛んでいない「ひこうき」
第二部 飛行中の「ひこうき」・その他

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