3月の栞 『高草山中腹からの夜景』
| 9年程前、一度ここを訪れた事があります。 車のナビが無ければ、夜間初めてこの農道を登るのは、道に迷う可能性が高いと思います。 しかも、車のすれ違いが出来ないところが多く、急カーブ、急坂、切り替しをしなければ曲がれないポイントが2ヶ所あり(軽ならOK、曲がれます)、結構慎重に運転する必要があります。 屋外夜景撮影で共通しているのは、アクセスが厳しいほど素晴しい夜景を見ることが出来る点です。 当時、誰かの口コミで挑戦してみた場所がここ。 静岡県でもトップクラスの夜景ポイント。 その時、写真も撮りましたが、まだ本格的な撮影と言うよりドライブがてらのスナップ撮影でしたので、三脚を使っていたとは言え、ほんの数枚しか撮っていません。 また、そのころは近藤師匠とも面識はなく、近ちゃんギャラリーに「相棒の栞」を開設したのは、2011年11月からですからアップもしていません。 先日、師匠が西平畑の夜景をご紹介されているのを拝見しました。 師匠は、さらにその上にあるアグり牧場を越えて坂を上り、かなりの高所から東名高速のS字カーブを見事に捕らえ、御紹介していました。 その時、ふと思い浮かんだのが「高草山」でした。 そこから眺めたS字カーブのスケールは大きく、師匠のS字に匹敵するものです。 今回は、なんとしても、もう一度ちゃんと撮影するべく、2時間半をかけて東名高速焼津インターまで走りました。 この日、なぜか関東だけは曇り、ところにより雨か雪の予報。 名古屋は晴れマーク。 どうしてこうなるのか、さっぱり判らず、判っている事は箱根を越えれば天気はマズマズ悪くはないだろうと言うこと。 14時半頃出発。 曇り空は曇り空でも、雲の色がかなり黒い。 西湘バイパスの路面は乾いていたが、電光掲示板には雨マーク。 箱根新道に入ると路面はウエット、七曲を過ぎたあたりでそれなりに雪が降っていた。 周囲の木々が白く雪をかぶり、今年は雪景色の本格的な写真を撮らなかった事を悔やんだ。 いくら寒くても一度は、雪国へ足を運びたいものだなと思いつつ、外気温ゼロ度と成った箱根峠を越える。 一号線を下っていると、西の空はかなり明るい部分が見えてきた。 「シメタ!」これなら期待できる。 やがて雪が嘘のように、薄日も差して来た。 沼津インターから東名に入り、焼津インターで国道150線に。 雲間から太陽も覗いていて、雪の降っていたのはどこだっけ?状態。 今回は明るいうちの現地到着ではあったが、矢張り一箇所道を間違えた。 カタカナの[キ]のような文字の道で、早めの右折をしたところ、ガイドから外れてしまった。 直ぐにバックして奥の道を右折、昼間でもこの様だからアクセスしにくい。 坂を上がっていくと見事に茶畑が斜面に沿って並んでいる。 流石に静岡県だけの事はある。 途中の笛吹段公園でトイレ休憩。 ここからの眺めも素晴しく、欲を出さなければ十分な夜景観賞ポイント。 駐車スペースも3〜4台は確保してあり、若葉マークの初心者や、女性グループのドライバーはこの先の道路状況(Uターン場所、道幅etc)を考慮すると、ここがお勧めです。 17時過ぎの公園は、夕焼けに染まって焼津の町が淡いオレンジ色、雲間からの光と若干霞んでいる分、きれいと言うより、心ゆったりマッタリ気分。 新幹線が夕日を浴びて走る姿も、この時間にだけ見ることの出来る眺め。 もっとも、自分は笛吹段公園が最終目的地ではない。 夕日が沈む前に、さらにその上のポイントまで辿り着かないと、上る階段が判らなくなってしまう。 そこは、高草山頂と書かれた立て札があり、人一人が歩ける幅しかない足場の悪い急坂を上がって行く。 もっとも降りてくる時に気が付いたのだが、距離は長くなるが傾斜の緩やかなくねった道が新しく造ってあり、こちらの方を選べば、かなり楽だと思った。 撮影地点は、山頂より255メートル下で、山頂は標高501メートルだからほぼ中間点。 実は、ここまで上がるだけでも、百メートルほどしかないのだが、2回も息が切れて腰をおろした。 そして、辿り着いた時には、汗ビッショリ。 やがて気温5度しかない外気が熱をあっと言う間に奪い去り、寒いのなんのって・・・。 しっかり風邪を引きました。 ここは周囲140度ほどしか視界がなく、狭い分密度は大変高いのです。 逆に言うと、素晴しい部分しか見せてくれていないと言えます。 車を止め、階段を上がろうとした時の、沈みつつある夕日も素晴しかったが、日没後のグラデーションも久しぶりだった。 たまたま三日月も西の方向に白さを増して、位置してくれたのでこれだけでも満足でした。 焼津といえば教科書的には遠洋漁業の根拠地、8月には漁港で結構盛大な花火大会もある。 人口14万人ほどの中堅規模の市とは言え、この夜景はかなりなもの、視界に入る殆どが満遍なく明るい。 下を通る農道は、時たま車窓からの夜景を楽しむ車が通るものの、流石にここまで徒歩で急坂を上ってくる人はいなかった。 だから撮影を中断しては肉眼で夜景を楽しんだり、忘れた頃に再びファインダーを覗いたり、贅沢三昧の時を過ごす事ができた。 撮影日:2016−3−11 静岡県焼津市坂本にて |
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