3月の栞 『山原(やんばら)地区の夜景』
| 高草山の夜景取材の帰り道、少しの寄り道で夜景が撮影できる場所の候補として、二箇所を考えておいた。 一つは国道150号線日本坂トンネルを抜けて直ぐの所に、「小坂(おさか)」と言う地区がある。 ここからは東名高速と150号線が左右から中央へ向かって接近する構図の写真が撮れるポイントがある。 ただ、光のラインには惹かれるものがあるが、街の灯りの素晴しさと言う点では、それ程枚数を稼ぐところまではいかない。 もう一つの候補地としては、日本平を過ぎ清水インター近くの「山原」地区にある無線中継所へ続く坂道の何箇所かに、眺めの良い所がある。 南側が開けている場所からは清水駅を中心とした街が見渡せるが、高草山の後に立寄ると、一層高草山の見事さを感じてしまう。 勿論、ここも比較しなければ大変素晴しいし、あえて、車を降りて山に上る必要はなく、車窓からフロントガラスをスクリーンにした夜景が眺められる、お手軽コース。 ペーパードライバーがいきなり運転するのでなければ、ヘアピン部分もそれなりに広めの道幅はあるし、車のすれ違い箇所も結構多い。 所々には駐車スペースも広めに取ってあり、前向きに車を突っ込んで、そのまま夜景が眺められるようになっている。 アクセスが比較的容易なせいか、翌日が土曜日のせいか、(おそらくその両方)日付が変わってからも、時々車が上がってくる。 当然カメラマンは自分ひとりで、ガードレール越しの撮影は、先ほどの高草山に比べると落ち着きに欠ける。 上って来る車、下りてゆく車のライトが明るすぎて、上手い具合に夜景とのバランスが取れないのだ。 夜の茶畑と、夜景とのコラボを試みるも、これまた茶畑が暗すぎて上手くいかない。 LEDライト(懐中電灯)を下方の茶畑に向かって当てるものの、全く光が弱い。 何回か挑戦して、何とか茶畑らしき存在がわかるものを撮影した。 訪れる時間が夕刻なら、こんな苦心はいらないのだが、当たり前の事だが、そんな時間は一日一回、一箇所しか撮影できない。 高草山のついでなのだから仕方がないとは言え、ここはここで十分工夫のし甲斐のある場所なのだ。 暗闇の中では、あえて無線中継所の下まで行くこともせず、坂を下り帰路に着いたが、中継所の先の道がどうなっているのか、不明のままだったのが心残りだった。 と言うのも、県別マップには道が描かれているのだが、ナビでは行き止まりになっている。 こういう場合、更なる高所からのビューポイントもあるかも知れないなどと、勝手に期待してしまうものだ。 駿河湾の南斜面にミカン畑や茶畑が広がる静岡県は、夜景スポットの宝庫でもあることが、一本松公園、梶原公園、そして今回の高草山を訪れた事で実感としてわかったが、おそらく個人的好みで、あちこち捜せば、回りきれない、撮影しきれない程多くの場所が農道のあちこちに点在しているのだろうと想像する事は難しいことではない。 今回、山原地区での撮影では、今まで市街地の夜景部分だけをクローズアップしていた傾向に有ったが、意外にもガードレールと言う人工造形物を入れることで夜景がより雰囲気を持ったようになるのでは?と言うことを感じた。 勿論それは茶畑にも当てはまることで、真っ暗闇のイルミネーション、プラスアルファの重要性に気付いた。 トワイライトタイムなら、夕日や夕焼け、その後のグラデーションが強烈なスパイスを掛けてくれるが、真っ黒な夜空になってしまった時の香辛料を何にするか?少しばかりのヒントを得たような気がした。 これも、近藤師匠の夜景特集のお手伝いをする事がなければ習得できていない事で、師匠に感謝申し上げたい。 撮影日:2016−3−18 静岡県静岡市清水区山原にて |
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