7月の栞 『第32回利根川大花火大会(旧さかいふるさと祭り)』

「利根川花火」であろうと、「さかいふるさと祭り」であろうと名前はどうでもよかった。
地元茨城県の超有名煙火業者である山崎煙火、個人的には現在の日本で最高の芸術性と先進性を兼ね備えていると思われる野村花火工場、そして、長野県からは、昨年土浦で内 閣総理大臣賞を受賞した紅屋青木煙火店が参加するとなれば大注目である。
自分的にはラッキーな事に7月初の休みと重なり、行くっ きゃない!勿論初めての場所故、入念な下調べが必要。
利根川を挟んで、打ち上げ場所が二箇所。
有料席側は山崎煙火。
対岸は野村花火と青木煙火。
プログラム構成は、17番のうち12個が山崎 煙火担当、野村花火が3、ゲスト参加的に青木煙火が1というプログラム 。一般的観覧なら当然有料席側だし、初めての撮影場所で大外れしないのは、有料席の後ろか、横。
但し風向きからすれば、有料席側は、やや不利。
グーグルの地図を見ると、メイン会場は公園広場には成っているが 、細長く幅が狭い。
仮に花火の打ち上げ場所を利根川ギリギリに置 いたとしても、300メートルの保安距離が保てているのか?
それ程に近い。
そこにイベントや、屋台まで出店する。
元々祭りの人混みはノー・サンキュウだからメインは却下。
と言うことは対岸は千葉県野田市となる。
流域面積日本一を誇る利根川だけ有って県境に使われてもおかしくはない。
目的地として絞り込んだのは、関宿 (せきやど)にある千葉県立関宿城博物館周辺である。
昔、北条、 上杉の関宿合戦が有った所。
肝心な城跡は利根川からこの付近で分 岐している江戸川を含む河川改修工事(スーパー堤防を含む)で、 殆ど残っていない。
城跡めぐりの趣味を持ち合わせていない自分に とって、ひとかけらの城跡の片鱗にも出合うことはなかった。
新湘南バイパスから圏央道に入ると、関越道、東北道を越えて一本 で五霞ICまで2時間ほど。
実に便利になった。
但し圏央道は川島 ・北本を越えた辺りから2箇所で対面通行区間があり注意した方が良い。
普通の走行していても、それを知らずに慌てて右側から割り込 んでくる車があるからだ。
未だにJHはこういった造り方をしている事に腹が立つ。
可なり前から、磐越道・山形道・秋田道などで危 険が指摘されているのに、首都圏で対面通行の高速道路を平気で開 通させてしまうとは・・・。
海老名JC,鶴ヶ島JC,久喜白岡JCと順調だった高速道路も、一般道の4号線(春日部古河バイパス)に降りたら何やら情況が一変。
菱沼交差 点を左折県道26号に入ってすぐ交通量が急に増えた。
江戸川を渡る関宿橋が混雑しているのだ。
橋の途中から、境町側を見ると車の列が延々と続いていた。
3時過ぎにインターを降りたものの渋滞の列に嵌った途端にあっと言う間に16時近くに。
利根川を渡る境橋 まで続いている事は容易に想像出来た。
地図を見ても分かってはいた事だが、この辺は橋の数が少なく、混み合うのも判らないでもな い。
失礼ながら田舎の花火大会だし、出足も遅いだろうと思ってい たのだが、道路交通網の悪さは予想以上の渋滞を引き起こしていた。
気の毒に、子供さんたちはトイレに行きたくなったのか、 江戸川の土手の草むらへ行って用を足したり、道沿いのコンビにで もない昔ながらのお店に立寄ったり想定外の様相を呈していた。
自分も博物館の駐車場を目指してはいたが、絶対無理と判断。
途中の畑の畦道に逸れて、ショートカットを狙う。
しかし、目の前300 メートルに白亜の模造の関宿城が見えた地点でガードマンに、この先 進入禁止を宣告された。
目と鼻の先まで来て、今更県道に戻り、 渋滞の列に参加なんてありえない。
迷惑のかからない畦道の窪地へ 車を突っ込む。
久喜白岡JC通過時点で36度、 エアコンを効かせていても頭半分は熱を感じるほど。
16時を回った時点で車を降りたが、モアっとした空気に包まれたままだった。
TVで熱中症・熱中症とうるさいので、「おーいお茶」を持ってロ ケハンに行く。
第一候補であった土手を目指す。
しかし土手道路の手前20メートルほどの地点にロープが張られていて、 アスファルトで舗装された道路は宝の持ち腐れ、後方の草(芝) 地での観覧となっていた。
しかも、ここからでは前方に桜並木があっ て下方部分が若干スポイルされてしまう。
向かって右側を歩いてみたが、今度は河川敷の木々が邪魔になり上手くない。
ならば左側は どうなのかと思って、花火の筒を確認しながら歩を進めた。
いるわいるわ、見えるわ見えるわ、顔見知りの浜松ビデオ社長以下 、名前と顔が一致しない方多数。
丁度桜並木が切れた場所、対岸の山崎煙火さんの筒をほぼ正面にするところ。
矢張り、捜すポインットは ここ。
いや、他に対岸で間近で撮れる位置はここしかなかった。
しかし、既に三脚の密集地帯と成っていて自分がもしここに置くと しても、法面の傾斜部分しかなかった。
それでも、ここですら残されたスペースは僅かの状態。
三脚を取りに戻っている頃には場所はなくなっているに違いない。
よって、土手での撮影は諦めざるをえなかった。
スーパー堤防の説明板を見ながら博物館に隣接する「関宿にこにこ水 辺公園」をニコニコ出来ない心理状態で歩く。
あんなに渋滞していたのに、ここの駐車場はまだ十 数台は止められそうな感じ。
もう少し早く来ればよかったかなと反省。
駐車場の外れに「関宿水門」のある「中の島公園」へつながる立派な橋 がある。
当然車が対面通行できる程の幅がある広い橋で、 遠くから見た時には車が通るとばかり思っていた。
しかし、近づいてみると、そこは歩行者しか(自転車はOK) 通れない構造であった。
微か遠方から見て三脚らしきものが10 台くらい並んでいたが、「なるほどあそこから撮るのか」と思い、行ってみる事にした。
見知らぬカメラマンに城と花火の位置関係を聞いてはみたが、 少し花火も城も離れすぎている感じがした。
駐車場へ続く道路を下りながら、有名どころの花火をなるべく近くで撮るか、城を絡めた方が良いのか迷っていた。
「お休憩処けやき茶屋」の駐車場付近から天守閣を臨み、後ろ辺りに花火が上がる事は一周したおかげで分かった。
17時を過ぎると同じ事を考えたカメラマンが5人ほど集まって来た。
お互い、お城の後ろにあがる花火を狙って、 どこの位置で撮れば上手く収まるか未知数のまま三々五々三脚を置 く。
18時30分から、プロローグ花火が上がり出し我々の不安は 解消された。
しかし、別な不安がもう一つ発生した。
こればかりは自分たちではどうにもならない事だった。
雷鳴と稲光が埼玉県方向から聞え、黒い雲が西よりに浮かぶ。
こういう時カメラマンの誰かし らが文明の利器」をお持で、「雨雲が少し架かる位で、 少しは降るかも知れません」と教えてくれるのだった。
全くの不案内の土地で大変ありがたかった。
19時少し前には予告?通りポツポツ降ってきた。
一旦はカメラに ポリ袋を掛け退避。
そのうち後方で、雷鳴と稲光が多発し始めた。
こちらは、たいした降りではなかったので、 一台のカメラで10分間、動画撮影をしながら、時間待ち(暇つぶ し)しました。
(もし、マッタリしたお時間をお過ごし可能でした ら、ご覧いただければ幸いです。
期待されても困りますので、 予め申し上げておきますが10分の間に5回くらいしか光っていませんので)。
    雷鳴と稲光を動画撮影 ⇒ クリック

19時20分ごろには左後方の稲光が右手まで移動してきて、一層明るさを増して光る。
しかし、 幸いにも雨は土砂降りにはならず、小雨のまま通過。
プログラムに よると19時30分オープニング花火とあるが、何か対岸で微かに スピーカーからの声が聞こえ、遅れている。
おそらく偉い人の挨拶 だろう?
そうしている間にも、背中から強めのやや冷たい風が吹き 、いい感じ。

と、いつの間にか後方で、 カメラを構えていた若者が、「シャッターが押せない!」 と言い出す。
聞こえない振りでもして無視する手もあったが、 お節介な自分は、振り向き彼のカメラを見た。
ニコンのD750。 「昨日買ったばかりで、良く分からないんです。」バルブ設定、 MF設定をチェックするも問題なし。
「スイッチ入れると勝手にシャッター切れちゃうんですけど・・・」 結局レリーズ無しでなら撮影できるところまでは確認出来たので、 手押しで我慢してもらう。
そうしているうちに、城の後方から花火 が打ちあがっていた。
当て勘で設定した画郭より多少のずれはあっ たが、まずまずイメージ通り。
右横のベテランカメラマンさんと声をかけ合いながらプログラムを確認。
お互い野村花火をマーク したくて、10号単打ちの画郭に神経を尖らせていた訳。
山崎煙火も、紅屋青木煙火もそれなりに良かった。
それなりの良さにしてしまったのは野村花火のMS「華麗なる光の 舞」♪だった。
凄すぎた。
花火が終わってからそのカメラマンとの意見は一致していた。
今年の野村花火の更なる進化を見たことに対 し満足したのである。
翌日、湯河原でお会いした小野里先生も、「 野村花火が見られただけでも良かった!」と仰っておられた。
20時近くには、風が殆どなくなり湿度も70パーセントほど、 気温28度の天候で、 大量の煙が左から右へ流れるともなく滞留したが、千葉県側からは 殆ど気になることはなかった。
今回の打ち上げ場所は、下調べ不足で野村花火のスターマイン打ち上げ場所には、意表を突かれたが、 初めて故、今後の課題となった。
右横のベテランさんは、横位置で 綺麗に収まったっていたので、広角を使えばそれもありだとは思っ た。
もう一つの課題は、グランドフィナーレの山崎煙火の10号玉 の対応だ。
いきなり飛び出すと、折角お城とスタマのコラボでズームで寄せていた画郭ではどうにもならない。
荷物を片付けていると、先程のニコンD750さんが土手を登って挨 拶に来てくれた。
何でも、薄暗闇の中で、U字溝に足が嵌り、 転んだ時に、レリーズのスイッチが入ったままになっていた、 ということだった。
親切にしてくれた事を、「 花火撮影の人はいい人が多いんですね」 と彼の撮り鉄経験と比較して語ってくれた。
「皆見知らぬ人でも、 直ぐ会話が成り立っちゃうからね」と答えておいた。
「僕、 花火撮影好きになりましたよ!」そこまで言うならとばかりに、「 近ちゃんギャラリー」のアドレスを教えておきました。
初挑戦故の失敗も多く、是非来年も再挑戦したい花火だと痛切に感じた次第。
帰路は、往路と同じ関宿橋を渡る車で渋滞してはいたが、 国道4号、県道などに分散する為、 たいした混雑にはならなかった。

撮影日:2017−7−16  千葉県野田市関宿三軒家233付近にて

拡大写真でご覧頂けます。

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