7月の栞 『冨士山ヒメボタル』

昨年同様、湯河原花火の後は、冨士山へヒメボタルの下調べに行った。

奥湯河原から、椿ラインの曲がりくねった道を十国峠まで上り 、元箱根から御殿場へ抜ける。
西臼塚に到着したのは11時少し前 。
飛翔はまだ確認できず、車内でブレイク。
今年はまだ早いのか? これまでのヒメボタル撮影地では、軒並みやや遅めだったので冨士山もこれからでもおかしくはない。
23時を少し回った頃、南側斜面で数頭が飛び始めた。
冨士山(北)側は全く光らず。
やむを得ず 、高度を下げるべく、表冨士グリーンキャンプ場付近(冨士山二合目・標高1200メートル)まで車を転がした。
と言っても県道180号線沿いの駐車スペースに車を止め、両サイドの木々を眺めるだけ。
あくまでも下見なので、様子伺い。

23時半過ぎから、西臼塚よりは多目の発光が南斜面で起き、やがて道路を横断して北側へと数匹が飛んで行った。
気温19度・湿度82パーセントで、下界の蒸し暑さから比べると寒ささえ感じられた。
やがて、数頭の発光が呼び水になったのか、北側の林の奥のほうでもチカチカし始めた。
23時45分頃の事だ。
確かに、 ここのヒメは光出すのが遅いことは知っていた。
しかし、光り初めを確認できたのは、何年も通っていたが今年初めて。
飛翔は午前0時頃には可なり増え、午前2時半近くまで続いた。
その時の気温は16度まで落ちていて湿度は100パーセントになっていた。
こんな過酷な条件でも、そして、時折通るハイビームの車のライトにも負けず、30秒ほど光るのを やめた後、再び光り出すヒメボタルの営みには、敬意を表するばかりだった。
今回は、ヒメボタルさんには悪かったのですが、余り樹林の中まで入る気力 がなく、道路沿いからの撮影に終始。
しかも場所を転々としながら、新たな撮影の仕方と、飛翔範囲の確認に重点を置きました。
結果、西臼塚より西側でのヒメの飛翔をもっと調べれば、更に範囲が広がる事だけは確認。
残念ながら今年は一回しか出向く事が出来ず、写真撮影以前に、調査不足に心残りが募る次第。
予想では、西臼塚は20日以降の数日間の間に行ってみれば、沢山飛んでいたかもしれないと思いました。

撮影日:2017−7−17  静岡県富士宮市粟倉にて

拡大写真でご覧頂けます。

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