8月の栞 『土肥サマーフェスティバル海上花火大会』
| 8月19日と言えば、当然「赤川花火」でしょう! 多少天気が悪か ろうと風向きが変だろうと行くのが「当たり前田のクラッカー」なんて古ーいCMが流行っていたことがありました。 デモねェ台風5号通過以降関東地方の天気は、太陽を失ったダークな世界が続いているのです。 個人的には5本の指に入る8月7日開催の市川大門の 「神明の花火」が翌日延期。 それに合わせて次の日も休めるほどの余裕はない。 ここで、一発殴られ凹む。 更に11日こそ「行くぞ常総」も、湘南地方は小雨。 イエイエ、出発しようとしたら圏央道も 常磐道も、交通集中による渋滞と事故渋滞、現地は行ってみないと 判らない微妙な天気。 結局ウダウダしているうちに、ウジウジして いる自分に腹が立って、自分で自分の気分を害して二度寝を決め込 む。 翌日、知り合いや花火仲間の作品やメールを見てみてビックリ。 虹も見えたとか、風向き良好とか、結果写真は煙なんてちっとも目 立たないクリアーな写真ばかり・・・。 「やられた」。 判断ミスで 、折角の芸術花火を見損なってしまった。 凹んでいたところに持って来て、どっかの国のミサイルが自分めがけて飛んで来て、見事「 こころ」に命中、気力が海の藻屑と消え去った。 東京は8月に入って19日間連続で雨が降っていますとか( 19日以降も記録更新中)、全国、 特に九州地方での台風による相次ぐ花火大会の中止、8月3日の湯河原海上花火も高波の影響で台船が出港できず、結局10月1日辺りに延びた。 四国・香川県では花火工場が焼け、数箇所の花火大会 が中止となった。 5日には茨城県下妻市で花火見物に訪れていた人 が溺れて花火大会が中止になったり、世田谷区たまがわ花火大会では落雷で怪我をされた方が出て中止(川崎市制記念や鶴見川も同様 落雷で途中で中止)。 とにかく今年は色々な事がありすぎ。 そんな ニュースを聞いていると、海の藻屑と化した自分も藻屑なりに現実を受け止め、浮上しなくてはならないと思うようになって来た。 自分的には赤川は、「緑の稲穂」の中での撮影が好きなのだから、 風向きが悪い時は行かないことに決めれば良い。 7時間以上かけて行くのだから、それなりのハードルは高くしてお こう!ましてや、自分なりに昨年の撮影は、 自己満足できる範疇なのだから、それと同等かそれを越える条件が 整わなければ、あれこれ考えず他の花火大会を捜そう! 7月30日 の蒲郡と長岡の半分しか見えない花火、清水に至ってはほぼ全面的な煙スクリーン、19日こそ絶対太陽が拝める場所を探して出かけたかった。 「赤川花火不参加」を現地でお会いする予定の仲間にメールする。 そして晴れマークをチェック。 愛知県なら大丈夫と出た。 知多半島の海水浴場、三浜町にある小野浦海水浴場」で行われる「 元気が出る花火大会@n MIHAMA」がヒット。 ただ海水浴場なので、正午頃に到着しな いと駐車場が一杯に成る可能性があるとのご案内。 結局「海水浴+花火大会」のセット・メニュー。 それなら海で泳ぐの大好き人間と しては、美浜の海で泳ぐしかない。 早朝起きて、「海パン」を捜す。 しかしである、ここ5年以上泳いでいなかったこともあり、「海 パン」が見つからない。 三着くらいあったのにおそらく一箇所にま とめてしまったらしく、記憶がない。 30分以上探したのだが。結局泳ぐのは諦め、カメラ機材を車に積み込む。 ドアを開けエンジンをかけようとするが、イマイチ走る気がしない。 行きたいという気持ちが盛り上がらないのだ。 赤川(山形県)の半分の距離しかないのに一体どうした 事だろう? こういう時の自分は、自分に「事故るといけないから止めとき!」と言い聞かす。 「常総きぬがわ花火」の時と同じように 、再びお布団の中へ。 お昼まで睡眠。 結構寝るのが好きだ。 昼になって起きると、外は明るく日差しもたっぷりの久しぶりの天 気だ。 パソコンで天気予報を確認すると、静岡県までは晴れマーク がついていた。 この日は、埼玉・東京・神奈川行くのに事欠かない くらい花火大会はある。 勿論ごみごみした所は嫌いだし、花火玉の号数もゴミゴミ度に応じて小さくなる傾向はある(本当は打ち上げ 場所との関係だけれど、近くを電車が走っていたりする所は大体玉 は小さい)。 又、この日に限れば北へ行くほど急な雷雨の可能性も 高まる。 おのずと南西方向に位置する伊豆半島が最有力候補。 と成ると伊東か土肥の二つ。 伊東は芝生に座っての観覧、1000発、 土肥は2000発。 どちらもイマイチの打ち上げ数。 仕方なく距離は遠いが西伊豆土肥海岸まで走ることにした。 土肥海岸は、松原公園に有名な「花の大時計」があり、西伊豆でも 最大規模を誇る海水浴場だ。 当然砂浜も広く人もそれ程ごった返さ ないだろと読んだ。 打ち上げ開始は20時30分、たった30分の花火はそれ程(失礼)期待してはいない。 ただ西伊豆なら景色も良 いし、久しぶりのお天道様だから半分はドライブ気分で出かけた。 土曜日の西湘バイパス、箱根新道は可なりの交通量。 15時出発の余裕とは言え、現地到着まで2時間半かかった。 伊豆縦貫道が出来てアクセスはましにはなったが、一般道は136号しかなく相変わらずの貧弱ぶり。 伊豆の地形が険しいのは解るが、 バイパスもなければ道幅拡大も進んでいない。 狩野川や伊豆急に沿って街中をトロトロ走るしかない。 久しぶりの太陽と青い空が、ゆっくり景色でも見ながら走って下さ いと言っているようだった。 当初懸念していた駐車場も(HPでのPRは完全に不足している) 、付近をウロウロ走って見ると確認できただけでも、R136号沿 いの土肥小学校。 松崎方面に左折すれば土肥金山駐車場、その手前 を直ぐ裏道に入ると土肥中学校がある。 誘導員が大勢いて丁寧に案 内誘導してくれるので徐行していれば直ぐ対応できる。 但し土肥金 山駐車場は、帰り道は左折しか出来ないので東京方面へ帰るには不便。 しかし砂浜には可なり近く便利。 土肥中学校グラウンドは、お 帰りは左右どちら方向も可能。 R136号修善寺・東京方面には便利。 勿論花時計がある松原公園駐車場が一番近いが、確認してはい ないが、ここだけは1200円の有料かも? 賢明な花火撮影者なら 、当然少し離れた駐車場を選択するであろう。 ここも例に漏れず暫 くは出られないし、渋滞も多少はするが、思ったほどではなかった 。 海岸に出てみると西伊豆随一の広さを謳う(約700メートルの海岸線)だけあって広い。 砂浜から目測200メートルあるかないかの所に、テトラポットを組み合わせたような、でこぼこの防波堤が これも目測およそ各100メートルの長さで三つに分かれて造られて いて、左端から右端まで500メートルほどの長さとなる。 フィナ ーレの大空中ナイアガラの幅が400メートル高さ300メートル と言う紹介も満更サバを読んではいなかった。 到着時、丁度夕日が沈 もうとしていたので、久しぶりの夕日をカメラに収めながら、周囲を歩く。 松原公園では、イベントも開催されており、屋台も賑って いた。 8月19日に持参したレンズは16〜35と24〜105であった。 フルサイズに16〜35ミリを装着してみたのだが、幅が収まり きれないことが撮影前から判明した。 撮影場所は、三つある防波堤のセンターを 確保できたものの、距離が近い、近すぎるのだ。 高さが300メー トルと言えば当然10号に決まっているが、あまり大きな声では言えないが、保安距離はアウトではないか? 撮影前から正面に構えた自分は敗北感マックス。 20時頃「今晩わ!」と声をかけて、隣に現れたカメラマン以外それまで三脚を見ることはなかった。 誰が見てもここは地元の家族が海水浴を兼ねて花火を見に来たと言う感 じ。 カメラマンが三脚を並べて壁を作る花火大会とは180度雰囲気が違っていた。 殆ど情報が乏しい自分にとって、声をかけてくれ たカメラマンは本当に助かった。 観光協会の依頼を受けて昨日も来ているという長髪のプロカメラマンは、昨日上手く撮れなかったリ ベンジを兼ねて、今日は場所を移したという。 つまり自分が決めた場所も満更外れではなかった様だ。 やがてもう一人、昨日はフェリー乗り場付近で撮影したと言うカメラマンも合流して、情報入手。 フェリー乗り場付近でも温泉街の光をバックにきれいに撮影できることを知った。 しかし、ここでショックを受けたのは、この両名魚眼撮影を敢行していた。 つまり16ミリでは入らないのが当たり前だと言う事。 もう少し後方に下がることは出来たが、せいぜい5メ ートル程で、高が知れている。 と言うことで、初めての撮影場所故の苦い洗礼を浴びる事になった。 確かにインターネットで見る土肥 の花火の多くが画郭オーバーか、斜めからの撮影、ないしはフェリ ー乗り場。 一枚でも魚眼撮影の写真が載っていれば間違いなく持参 したのに・・・。 後悔を倍増させられたのは、その打ち上げ方。 オープニングは5からのカウント・ダウンの後、幅400メートルを使ったスターマイ ン。 7号程度では有ったがその幅と近さはビックリするほどの大迫力。 滅茶苦茶近いので、10号と言ってもいいくらいの迫力と高さを感じ た。 その後は右側の突堤(地名で言うと中浜)からの小さめの花火 が時間稼ぎ気味?に上がる。 丁度赤色ランプが点滅している辺りな ので把握しやすい。 大いに受けたのが「プライベート・メッセージ 花火」。 「好きだよ!」とか「結婚してください!」的内容はどこでも同じだけれども、打ち上げ方が最高にいい。 最初2号程度のショボショボスターマインが続き多少焦らされた後 、いきなり10号がドカンと上がる。 しかも一発ではなく、三発もだ。 これには見物客全員が歓声をあげ拍手が起こる。 玉自体はそれ 程綺麗ではないが、大きさとほぼ頭の真上で開く迫力、当然横位置 設定では画郭のはるか上。 大砲でも(勿論祝砲なのだが)撃った時 のような腹にまで響く振動音、たまらなく感動モノ。 その後は再び 右手からの5〜6号程度を上限としたスターマイン。 ここの担当煙火店は、地元静岡県藤枝市の臼井煙火店さん。 野村花火・青木煙火・ 山崎煙火・マルゴー。斉木煙火本店さんなどとは、発色、明るさ、 形など多くの点に於いて比較にはならないが、打ち上げ方は納得出 来る。 それと、パステルカラー隆盛の今日において、原色を使った花火が多く、写真写りはいい。上手い! 熱海海上花火担当のイケブンさんが、 精緻なデジスタを披露し、形の整ったスターマインを上げるのも、 とても美しく感じるが、同じ伊豆でも別な意味で、「もう一度来たい 、来年も・・・」、と思わせてくれる花火が、凄い真近かで見られる貴重な大会だと思った。 ファイナルの大空中ナイアガラは10号の冠まで加わり、あたり一面を昼間のように明るくする。 その昔、 熱海の花火が現在の堤防よりもっと近い堤防で、 今よりもっと幅広く大空中ナイアガラを打ち上げていた、 あの迫力に勝るとも劣らない見事なものだった。 暫く会場の拍手が なり止まなかったのと、自分の三脚の足元で、浴衣を着た三島にお 住まいの綺麗なお姉さんとその彼氏が歓声を上げていたのが記憶に 残っている。 自宅に戻って、モニターを見ていたら、「自分は、ここまでヘタクソ か!」と思える写真ばかり登場する。 怒りに似た腹立たしさを感じた。 いくら初観覧とは言え、ボロボロだ。 幸いにも土肥サマーフェスティバルは20日も開催されている(1 8〜20日まで、三日間花火も上がる)。 当初の予定では熱海へ行 くことにしていたのだが、熱海はこれから冬花火の時でも行かれるので迷わずリベンジ。 仕事を終えた後、時間があまり無かったので 、伊豆縦貫道をフルに使って19時過ぎに到着。 20日は昨日ほど天気は良くなく曇り。 R136土肥峠辺りから先は路面が濡れてい た。 ここまで来て天気を気にしても仕方がない。 どんな天気でも一度昨日二人のカメラマンが使っていたフィッシュ・アイで自分も撮 らなければ気がすまない。 たとえケムケムだったとしても来年のデ ータとして残したかった。 昨日より少し右寄りの植木の前に三脚を構える。 砂浜はシットリと濡れていて、場所取りだけして家に戻っ たグループのブルーシートは雨粒が浮いていた。 隣の若い女性二人組に何時頃雨が降ったのか尋ねたところ18時過ぎだと言う答えが 返ってきた。 カートを引いて到着した今日のほうが湿気が多く、しっ かりと汗をかいた。 そう言えば昨日はややヒンヤリした風が背中から吹き煙の滞留もなかった。 今夜は、確実に風もなく湿度も高いので、昨日よりは条件が悪い。 しかし雨は打ち上げ中は一滴も落ちてこなかったし、煙の滞留も無くはなかったが普通以下だった。 確かにフィシュ・アイを使えば画郭には収まる。 ここでの撮影はこうするしかないかも知れない。 魚眼が好きでない方は、10〜22 レンズで解決可能(フルサイズでギリギリ15ミリ)。 残念ながら 自分はそれを持っていない。 と言うかキャノンのそれは高すぎて( 30万以上)、使用頻度を考えると無駄な置物感が強い。 来年はフェリー埠頭からのアングルもトライ出来たらと思っている 。 ただ、ここは絶対に直に花火見物する人向きだし、 時間も短いので子供も飽きる事はないだろう! イベント・屋台・ 海水浴・そしてビックリするほど近い花火、夏のいい思い出には持 って来いだ。 作品は19日撮影分と20日撮影分の二部構成となっております。 撮影日:2017−8−19と8−20 静岡県伊豆市土肥・土肥海岸にて |
| 第一部=「19日撮影分」を拡大写真でご覧頂けます。 |
| 第二部=「20日撮影分」を拡大写真でご覧頂けます。 |
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