8月の栞 『第91回全国花火競技大会(大曲の花火)』

7月22日〜23日にかけて秋田県内は集中豪雨に見舞われ、由利 本荘市で一時間に100ミリを超える雨が降ったり、横手市で6 0ミリ、大仙市でも雄物川が溢れ浸水被害が出るなど大きな被害が 出たことは、記憶に新しい。
更に追い討ちをかけるが如く 今月の25日、よりによって花火大会の前日、 再びの大雨で雄物川が氾濫、観覧エリア、打ち上げ場所ともに冠水 。
開催が非常に危ぶまれた。
主催者側は、徹夜で開催に向け作業。
最終決定を当日午前6時と発表。
結果、NHKの6時のニュースで、 臨時ニュースとして開催決定の放送があった。
「え! やるのかよ!」半分以上無理だと判断していた自分は、本来なら午前3時出発を、睡眠に変更し5時起床。
この日行われる多くの花火大会から、福島の須賀川花火を選択し保険として考えていた。
もし、赤川花火がグッド・コンディションで撮影出来ていれば、 大曲には行かないつもりだった。
しかし、赤川はおろか、諏訪湖も 、常総きぬがわも、神明さえ出かけていない。
大曲に行くしかない状況に追い込まれていた。
その大曲が前日の雨で、当日の6時でな ければ開催可否が判らないのでは、開催が決まってから自宅を出たら、到着は14時過ぎになってしまう。
おそらく、秋田道は大渋滞 だろうから、たどり着けないかもしれない。
「まあーいいや、状況 を見て須賀川で東北道を降りて、初観覧の釈迦堂川花火も良いだろ う。」6時にインターネットが繋がりにくくイライラしているうちに、NHKのラジオで開催決定を知る。

即座に車に乗り600キロ 先を目指す。
首都高も、東北道も可なりの交通量、出発の遅さを痛 感する。
時速100キロにも満たない速度でトロトロ走る。
トイレを我慢し須賀川までは一気に走る。
しかし、天気は小雨混じりの曇天。
予報では夕方からは晴れてくると言うのだが、今この時点でこの 空模様だとここでインターを降りる気にはならなかった。
半分自棄気味で大曲を目指す。
福島県を越えを宮城県に入っても車の量は極端に減ったとは感じら れない。
岩手県に入ると、やがて電光掲示板に、「錦秋湖まで渋滞」と出ていた。
その後少しして「秋田道横手まで断続渋滞」の表示。
予想はしていたが本当に片側一車線の使えない(有用性の低い) 高速道路だ。
ここで一か八かの、賭けに出た。
東北道を「北上金ヶ崎 IC(河口JCTから458キロポスト)」で降り、一般道を使い、 出来るだけ大曲付近まで秋田道の渋滞状況をナビで見ながら走るこ とにした。
概ね国道107号は秋田道と並行して走っているので、 錦秋湖と、横手付近の渋滞をチェックして空いていれば、そこから 秋田道に乗る方法を考えた。
結果、意外にも(そうじゃあないかと 言う、予想もあったが)すいていて、途中のインターで、秋田道の 渋滞を回避する為国道107号に降りてくる車はあったが、殆ど信号がないので、時速40キロ〜50キロ程度で順調に流れてくれた 。
おそらく秋田道がどれだけ渋滞していたかは判らないが、ストレスは一般道の方が断然少なかったと思う。
錦秋湖辺りの景色も綺麗で、飽きる事はなかった。
そして、 横手ICで高速へ合流しても良かったのだが、 結局大曲まで順調に走る事ができた。

会場裏の有料Pは可なり埋ま っていて(当然だが)、仕方なくセイコー・インスツルから離れた 2500円のPへ入れた(殆どのPは3000円、 興栄建設敷地内はトイレ付きで3500円、 ここからの花火観覧はお勧めだが撮影には送電線が気になる)。
駐車場に車さえ止められれば、見学場所はいくらでもある。
今回も、静岡のM氏から電話があり、「例の場所にいます。詰めれば一人位 は入れるから、来れば?」との温かいお誘いがあったが、 坂を上がる時間と体力がなかったので、平坦な水田の一角での撮影 となりました。
M氏の話では殆どの常連がSIIに集合していて、 顔ぶれを片っ端から読み上げてくれた。
その多くの方が、 前日到着、又は宿泊されての大曲入りで、午前6時の開催可否の発表さえ知らずに早々と大曲に入っていたもよう。
朝6時にNHKニ ュースを聞いてから、遥々神奈川から出かけたこと自体がが、 邪道な様に感じた。
と言うのも、知り合いの内の何人かは、 前日の現地入りどころか、実際に雄物川の浸水状況を自分の目で見に行っているし、水の引き具合が順調なこともチェックしていた。
前日、テレビで簡易トイレが横倒しになったり、有料席のベンチが水に浸る寸前まで来ている映像を見て、「こりゃあ、ヤバイな」 なんて言っている自分とは訳が違う。
おそらく、その辺の熱意と花火撮影の上手さは比例すると思う。

今年から、昼花火は30分遅くなり、17時30分となった。
その 30分くらい前は、とても夕焼けが綺麗で、思わずセットしたカメ ラを動かしたくなった。
西の空には鎌の形をくっきりと描く三日月 も登場、雲台をくるくる回す羽目になった。
30分遅くはなった昼花火だが、自分は相変わらず撮るのが下手で、プログラムが30個 近くあったにもかかわらず、全然まともに撮れていない。
昼花火が終了す ると、例年なら多少時間を持て余すところだが、混み合ってきたトイレへ行っていると丁度いいタイミングでセッティングに入る時間 となった。
この時点で、気温20度、湿度82パーセント、気温が 低くなって来たので、湿度の上昇はやむを得ないが、相当に寒さを 感じるのは北西からの風のせいかも知れない。
今年は7月の秋田県豪雨災害の復興を願って、19時45分からプ ログラムにはない復興祈願花火が上がるとのアナウンスがあった。
勿論、対岸のアナウンスではなく、FMラジオから流れてきたそれである。
5分ほどの間に、30発ほどが打ち上げられたが、可なり贅 沢なものだった(失礼ながら長岡花火の白菊の連想があったので )。
打ち上げ後半には彩色千輪まで飛び出し、 大曲の懐の深さを感じざる得なかった。
その後、 ほぼ継続的にオープニングとなり、 500メートルから700メートルに伸びた仕掛け花火は、 残念ながら「裏」では一本の光の線でしかなかったが、 はっきりと確認は出来た。
おそらく視界が良かったからだろう。
その後も、多少風は弱まったものの、条件的にはまずまず。
流石にプ ログラムナンバー22番が終わってから少し間をおいたものの、 大会提供花火打ち上げ中は、低いところで煙が滞り、川向こうはこちらほど風はなかったのかもしれない。
それに加え、湿気が多く、 夜露が降りた感じで、持ち物全てが水滴を被っていた。
数年前、 後方のSIIで撮影していた時も、 そこは高台なので結構後方からの風がいい感じだったが、 そこでの風はあまり(むしろ可なり)メイン会場の風向や風速を推 し量るには当てにしないほうが良いことは感じていた。

徹夜で復旧作業をし、水浸しになった観覧席を消毒、電気ケーブルがショートしていないかの確認、ぬかるみ,軟弱化した土壌での筒の設置点検など自分たち部外者には及びも付かない膨大な対応。
結果、事故は勿論、打ち上げトラブルもなく、例年と同じか、それ以上 の進行をやってのけた事に敬意を評するしかない。
競技花火大会ゆえの順位付けは当然だが、全煙火店さんが、一致団結して今年の大曲を成功させたと言う感が大変強い。
個人的には創造花火の部での レベルアップが著しかったと感じたこと、茶系の和火と、 時間差イルミが多かったことが印象的。
中でも経済産業大臣賞・ 大会会長賞・大曲商工会議所会頭賞・秋田魁新報社賞を受賞した、長野県 (有)伊那火工・堀内煙火店の創造花火「水辺に集う蛍〜光を燈し ・舞う〜」が一番の感動だった。
今年、同じ伊那火工の所在地、 長野県にある辰野「蛍童謡公園」へ蛍撮影に行った者としては、 実に蛍の表現が巧みで感銘を受けた。
第4部の14番目がそれですが、グリーンの点滅と多くの飛遊も良かったのですが、 この写真に僅かに写る緑のラインが、蛍の飛ぶ様子と儚さとを表現 しているようで、ダイレクトプリントしてみて改めていいなと思い ました。
加工技術があれば、もう少し緑色を蛍光色にしたいななんて思いますが、知識もないし、ソフトもないので全く出来ません。
それより瞬間を夢中で撮った結果、こうして写っていたことを幸運 と思うことに。
今年の大きな花火大会は、自分の判断ミスもあって、長岡の一日目 と大曲だけになってしまいました。
消化不良をカバーする為にも、 9月以降、例年よりは少し多めに花火大会に出かけたいと思っては いますが、果たして・・・。
作品は各部門の枚数を少なくするために、分類を多岐とし、 八部構成になっております。

  第一部   打ち上げ会場の様子と昼花火
  第二部   番外編・豪雨災害復興祈願花火
  第三部   700メートル仕掛け花火付オープニング花火
  第四部   91回全国花火競技入賞作品
  第五部   入賞を逃した中からご紹介したい花火作品
  第六部   特別プログラム「美しき世界」by野村花火工業
  第七部   スポンサー花火をまとめて
  第八部   大会提供花火・フィナーレ・その他
                                    以上です。

撮影日:2017−8−26  秋田県大仙市大曲西根にて

第一部=「打ち上げ会場の様子と昼花火」を拡大写真でご覧頂けます。
第二部=「番外編・豪雨災害復興祈願花火」を拡大写真でご覧頂けます。
第三部=「700メートル仕掛け花火付オープニング花火」を拡大写真でご覧頂けます。
第四部=「91回全国花火競技入賞作品」を拡大写真でご覧頂けます。
第五部=「入賞を逃した中からご紹介したい花火作品」を拡大写真でご覧頂けます。
第六部=「特別プログラム「美しき世界」by野村花火工業」を拡大写真でご覧頂けます。
第七部=「スポンサー花火をまとめて」を拡大写真でご覧頂けます。
第八部=「大会提供花火・フィナーレ・その他」を拡大写真でご覧頂けます。

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