相棒の栞  モバイル版

静岡県駿河区向敷地・円山花木園(平成19年開設)にて
撮影日時 : 2018−1−7,14
1月の栞 『円山花木園』
「円山花木園」?おそらく99パーセントの方が、お聞きになった ことの無い名称だと思います。
「こよなく夜景を愛する人へ」のHPを拝見して、見晴らしが良さそうなので候補に挙げた一つでした。
静岡市の安倍川近くにあるの ですが、この付近3箇所ほどの夜景撮影を計画した場所の一つです 。
7日、17時頃に現着すればいいかなと思いながら、246号を御殿場目指して走る。
しかし、夕方東京方面からの帰宅渋滞にはまり 距離を稼ぐことが出来ない。
結局、東名高速静岡ICを下りたのは 18時過ぎ。
とっくに日は暮れ、文字通りの夜景撮影になってしまった。
国道1号線で安倍川の橋を越え、「安倍川橋西交差点」を右折、「長田 北小学校」手前を左に入り、セブンイレブン角を左折、「伊勢神明宮神社」付近から右にある細い道に入ると、いよいよすれ違い困難なミ カン畑の急勾配が始まる。
道幅狭く、3ナンバー車ではチョッと神経 を使う。
ナビが言うまま、ヘアピン急勾配をローギアで上がる。
毎年1〜2回はこうした厳しい山道を上がっては夜景写真を撮ってい るので、多少は慣れたとは言え、一歩間違えれば転落の恐れがある 。
そのスリルも多少面白いのだが、今回は、ナビが「目的地付近です 。」と言っているのに、どこに目的地があるのか全く判らない。
「こよなく夜景を愛する人へ」の紹介文には「ベンチに座って、安倍川を挟んで静岡市街を西側から見られる・・・。」と書かれている。
勝手に抱いたイメージは整備された公園で、入り口にはちゃん と看板があって、大きめな文字で「円山花木園」と書いているのだろ うと・・・?
車を道幅の広い場所に止め、少し歩いてみた。
急勾配 を上がって来ただけあって、農道からでも夜景が大変綺麗に見える場所がある。
しかし、辺りはミカン畑で、公園らしきものは無い。
「徳願寺」を案内する矢印は出ているのだが、「花木園」を案内する矢 印は無い。
矢張り初めて行く場所は、明るいうちに到着しないと、と んでもないことになってしまうなーと、反省。
手ぶらでヘッド ランプの明かりを頼りに、急勾配の道を行ったり来たり。
時には行き止まりだったり、時には下り坂になっていて、「戻るのに、 こんな道上がって来たくねェーなァー」と思いUターン。
次の目的地に諦めて行こうかと思い、車まで戻ろうと歩いていたところ、ふと横を見ると縦50 センチ横幅40センチ位の板に「円山花木園」と書いてあった。
道路真横なので、前を見て運転しているドライバーにはまず目に 入らない。
殆ど「ゴミは持ち帰りましょう」とか、「 不法投棄は犯罪です」的な看板と変わらない。
いや、まだこれらの方が目立つ場所に立ててある。
全く先入観とは恐ろしいもので、静岡市が整備した綺麗な公園かと 思った。
全然違う!地主さん数名が、土地を開放してくれて、皆に 冨士山や安倍川の雄大な流れを見て欲しいとの優しい気持ちから、 ミカン畑に通路を作り、階段を上がった頂上にベンチやテーブルを 設置してくれたものだ。
入口は人が一人通れる位で、幅は60セン チあるか否か。
曲がりくねった小径と簡易な階段は、決してその先 に素晴しい眺望が開けるとは思いもしない。
とりあえずはカメラ1台三脚一本で階段を上がる。
勾配がそれなり にある階段を上がると、180度はある市街地の視界が開ける。
位 置を示す案内板は綺麗な写真と共に名称が入っていて、左から冨士 山、静岡県庁、伊豆半島、そして焼津方面まで。
残念ながら7日の 日は夜になって、北から雲が出て、冨士山のシルエットが撮影を初めて間も無く黒い雲に覆われてしまったため、満足の行く夜景撮 影は出来ませんでした。
「円山花木園」だけでも、夕景からジック リ撮るに相応しい場所だと感じ、来週のリベンジを決め他の候補地 に移動。

翌週14日、冬がありがたいと感じるのは、冨士山が見える日が圧倒的に 多いこと。
勿論、吹きさらしに立っての撮影は寒く、厳しいものが有 りますが、寒さが厳しいほど街の灯りが陽炎のようにユラユラ揺れる様は、これまた綺麗なものです。
寒さをどれ程忘れさせてくれ る事でしょうか?
先週来たので、記憶を頼りにナビ無しの軽ワゴンで再訪。
しかし、入り口付近で上り口が判らなくなり、付近をウロ ウロ。
ナビのありがたみを感じるどころか、そんなものを頼りにし ているから、道を覚えない自分に腹が立つ。
矢張り農道は、軽自動車が適している。
急なヘアピンも余裕だし、縁石を気にする必要も無 い。
16時過ぎに到着、腹ごしらえをしてからスタンバイ。
今日も誰一人いない。
16時30分、西に夕日が傾き、少しずつ静岡市街を影にして行く。
薄オレンジ色に染まる建物は、陰影が一段と際立ち、密集しているの が判る。
矢張り、ここからの眺望は素晴しい。
再訪の価値はあった。
今から一時間、色変化のクライマックスを迎える。
28〜300ミリをセットし、広角〜望遠を駆使して欲張る。
冨士 山も先週よりも明らかにはっきり見え、随分近くにあるように思え た。
しかし、実際には50キロほど離れている。
下部に安倍川の流れ、上段に冨士山、 刻々と色を変える天空を見ていると、 悠久の時を感じざるを得ない。
ただ、このベンチに座っているだけで、 最高のひと時を過ごす事ができる。
180度を見渡して、三脚の 雲台を回していると、いきなり後方で女性の咳が一発。
ビックリした。
幽霊が出るには未だ少し時間が早いんじゃないかと思うが・・・。
なぜか若干若目の中年?の女性が一人でコンデジを持って上がって来た。
挨拶を交わすでもなく、 遠慮がちに自分の後方から数ショット撮って、 5分ほどで帰って行ってしまった。
一言も言葉を交わすこともなく、こんな山中まで、 一人でどうやって来たのか、 車の音さえ聞こえなかったので不思議でならなかった(やっぱり、 お化け?)。
トワイライトタイムも過ぎ、空一面ダークブルーに変わる頃、 後方からLEDライトがチラチラ。
今度は驚かなかった。
こんな綺麗な夜景スポットなら、カップルの数組が訪れても不思議ではない。
しかし、実際に登って来たのは若い男性一人。
平気でカメラの前4メートル〜5メートル先を横切る。
「なんだ、こいつは!」 これまでのいい気分が一機に吹き飛ぶ。
「今晩は」の挨拶もなく、 一瞬キレそうな自分。
こんな奴と一緒に居たくない気持ちが頭をもたげて、 帰り支度を決意した。
結局、3時間近くの滞在中、変な男女が別々に訪れただけで、 カップルはゼロだった。

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