相棒の栞  モバイル版

静岡県伊東市松原933−1
撮影日時 : 2018−5−27
5月の栞 『丸山公園の源氏ホタル(下調べ)』
ゲンジボタルのシーズンになると、結構足を運んでいるのが伊豆市 徳永の冷川上流のキャンプ場付近だ。
途中、中伊豆バイパスにある、「松川湖」と伊東駅から車で10分もかからない「丸山公園」でも、ゲンジ蛍 が見られることは知っていたが、時期が重なるのと、「冷川」が良すぎ るのと、休みが取れない(此れが最大の欠点)ので、チェック( 現地調査)すら出来ていなかった。
今年は殆どのところで「 蛍祭り・蛍鑑賞会」開催前に蛍が飛ぶ状況にあるので、 新規開拓をするつもりで「丸山公園」を探りに行った。

もとより、蛍が飛んでいてくれればラッキーだが、そうは甘くない事を念頭におき、来年以降の、期待を込めた現地調査の意味合いが大き い。
R135号を伊東駅入り口から旧道に入るのだが、いつの間にか伊東駅を過ぎていた。
大川の交差点を右折すると冷川方面なのだが、 「絵地図」みたいな観光協会の地図頼りでは距離感がなく、結局「冷川峠」近くまで走ってしまい、 松川湖に出たほうが近い地点まで来ていた。
時刻は17時半、 松川湖での調査に切り替えても良かったのだが、紹介文では「 松川湖の上を飛ぶ幻想的な蛍」云々・・・、と有るから、 いくら雲がちの今夜の予報でも、満月に近い月が出てきたら、 撮影の可能性は、飛翔したとしても低い。
ここは思い切って、 伊東駅まで戻って「丸山公園」再トライ。
伊東の駅前から、昔で言う「 銀座通り」を線路と並行に走ると、 「松原神社」の少し先の坂を上がればよかった。
しかし、道は狭く、 上り坂なのと、何箇所か見通しの悪いコーナーもあるので、やや走 りにくい。
地元の人は慣れたものだろうが、初者には気を遣う。
この道の先は、殆ど行き止まり(実際には冷川に抜けられるが) なので車のすれ違いはあまり無い。
公園駐車場は、 30台程度は止められる(案内では40台と有る)が、普段ならと もかく、鑑賞会開催中は、18時半頃には到着し、入れなければ案 内に従うか、少し先の急坂を上って広いところに止めるしかない( 取締りに責任は持ちませんが。)到着時18時を回っていたが、一 台だけ軽トラ(おそらく公園管理の車か?) が止まっているだけで、この公園を散策している人は誰も居なかっ た。

案内図を頼りに、蛍の出る場所を確認。
梅林付近にその「ほたるの絵」があるので、そこで19時15分から、脚立に座って待つ。
19時35分頃、上空5メートル付近を一頭のゲンジが飛んでいるのを発見!「いるんだ」。
それでホッとすると同時に、それが大きな過ちだった。
通常飛翔開始は19時40分前後。
しかし、その一頭以外小さな川の木の下にも、急流脇の茂みにも「光」は見当た らなかった。
それにしても誰一人公園内の坂を上がって来ない。
先ほどの蛍が、 竹林の上をゆっくり跳んでいるのを見ながら、勝手に「 まだ蛍が飛ぶには早かったんだ!」と判断。
20時を少し回ってか ら、落胆の気持ちを「今日は調査、現地確認」と自分に言い聞かせながら公園駐車場へと下りて行った。
入り口付近に戻った時、人の声が聞こえた。
それも3〜4名の会話。
その会話の方向に自然と目が行った。
と同時に源氏蛍の光が目に 飛び込んで来た。
一瞬喜び、そして後悔。
一頭の蛍の「 誘惑的飛翔」のために、この場所に蛍が出るんだと思い込まされ、ウロ ウロせずに案内板に描かれていた付近にドッカリ居座って動かなかった自分が「己の判断力や推察力はこの程度か!?」と落胆する瞬間でもあ った。
しかも、現地調査宜しく機材は車の中。
いよいよ焦る。
グル−プ内の一人が三脚を立てて撮影している姿を横目で見ながら 、いよいよ我を失いながら駐車場に戻る。
飛ぶ場所を間違えていた事と、飛び始めのブルートーンを逃した事、そして、ここのゲンジは21時前には飛ば なくなるという時間的限定(事前下調べで)。
今は、一枚でも飛翔の様子をカメラに収められただけでも「よし」とするよう、 自分の心をなだめている状態。

来年、高い順序で行きたい場所には揚げておきますが、「鑑賞会前の平日」と言う条件が着くことは間違いなし。
まず、足場が悪い。
小沢川の淵を歩くというより、川の中の置き石の上を歩く感じで、 三脚を立てるスペースに工夫がいること。
人が一人しか通れないので、置石の上で立ち止まる事は他の鑑賞者に迷惑な事。
押されたら完全によろけて川の中でバシャバシャお遊びすることに。
本人単独でもバランスを 崩したら川に落ちるし、自分もこの日買ったばかりの新品レリーズ を水没させ(幸い作動した)、それを取ろうとして、今度は携帯が 胸ポケットからすり抜けた。
此れも以前トイレにダイブして、機種 変え買えを余儀なくされた苦すぎる経験上、チェーンを着けていたので、ぶら下がり状態でセーフ。
付近の街灯や民家の灯りなどは差 し込むが、湯河原万葉公園のような酒の入った泊り客が来ることは 絶対に無いし、アクセスに多少の難が有る事が幸いして、 静かな雰囲気。
撮影の仕方によっては面白さも( 熱海や湯河原よりも)十分あると思った。
但し、本当に水没( 者も物も)には十分ご注意を!
蛍自身は、どうやら地元の方が育てているようで、養殖(自然発生ではなさそう)のようなので、自然発生に比べると湯河原的にイマ イチ(その日の気象条件によるところのほうが大きいが)勢いは万葉公園的優雅さ。
この日は10頭ほどが元気に飛んでいたが、お休み時間もそれなりに取り、そして又飛ぶ、の繰り返し。
21時には羽を休める回数が多くなり、こちらもカメラの開放時間ばかり多くなり 、寂しい写り込みとなったので、帰りの準備。
後悔の念を振り払いたく、熱海梅園に期待をかけエンジンスタート。

2005年からホタルの光跡撮影に取り組み、永年の記録作品として、撮影地やホタルに関する情報ページとして管理しております。

アクセスカウンター アクセスカウンタ