相棒の栞 モバイル版 |
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| 山形県鶴岡市羽黒町赤川 | |||
| 撮影日時 : 2018−8−18 | |||
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| 今年は長岡花火にも、大曲競技花火にも遠征予定なし。よって、赤川花火に対する期待は大きいものがあった。タイトルにもある通り「こころゆさぶる感動花火」の看板に、今年も偽りはなかった。 「全国デザイン花火競技会」を兼ねた内容ではあるが、各煙火店の割物花火(10号)とデザイン花火(最大7号)が上がる途中に組み込まれている、スターマインの「ドラマティック花火」・「市民花火」・「希望の光」・そして、「エンディング花火」が物凄い。12000発の相当数をこれらに費やしている為、「大した事無いな!」などと言う感想を抱くことはまず無い。これらのスターマインが始まると、正に「怒涛の如く」と言う表現がピッタリな感動花火が上がる。各煙火店が、「みっともない花火はあげられないぞ!」、「わが社の最高峰を披露するのは、いつ?今、この大会でしょ!」とアピールしようとしていることが、ひしひしと伝わってくる。オープニングの北日本花火興業さん然り(実はダイレクト・プリントアウトしてみると、結構バランスがよくて気に入りました)、ストーリー花火「オバケのマシューと魔法の花」(まったく内容を知りませんが)を得意ととする磯谷煙火店、赤川ではいつも最高のスターマインを見せてくれる伊那火工堀内煙火店産(秋の江ノ島も期待していますよー)、「希望の光」を担当された(株)マルゴーさん(神明に行かれなかった自分としては、赤川で見ることが出来ラッキーでした)。そして、今年のエンディングが(株)紅屋青木煙火店。長野えびす講花火にも勝るとも劣らない700メートルワイドスターマインに感動も最高潮に達した。おそらく毎年限られた大会しか見ることができない自分にとって、一番素晴しい作品だったと思う。すごく乱暴に、そして解りやすく言ってしまえば、いわゆる「エンディング花火」が(オープニング花火を除いて)、赤川には4つあると思って頂いても過言ではない。 2016年に、自分的には満足な撮影が出来たと(思い込みを)しているので、次に赤川花火に行く時は、裏が東寄りの風でない限りは、行かない事に決めていた。よって、昨年は天候不適と判断し断念。三ケ日のK氏のみならず、裏で撮影したカメラマンは、異口同音に「撃沈]と仰っていた。昨年は、若干有料席側に分が有ったらしいが、根本的には、風が弱かったそうだ。 今年の風向き予想をチェックしていると、15時ー北西、17時ー北北西、19時ー北東、20時ー東、21時ー東南東と時計回りに6時間で約180度回る計算になっていた。同じ藤沢に住むW氏の4年程前の言葉を思い出した。「ここの風向きは一定していないんですよね。」彼は10年以上赤川を撮影しているベテランだから言葉にも重みがある。今年もその例外ではなかった。自分は山の上で撮影する時は、必ず蚊取り線香を持参する。今回も水田地帯だから、蚊はイナイだろうけれど持って行った。それは風向きと強さを見るためだ。初めは逆風気味の風だったが、19時前には見事に、北東から東に変りつつあった。K氏始め知り合いのカメラマンたちも4〜5人集まって来て、蚊取り線香の煙が会場へ向かって流れて行くさまを全員で見ていた。その様子は、まるで小学生のガキにも似ていた。とりわけ、昨年こちら側で「撃沈」した数名は、「今日は良いぞ!」とか「上空はもっと風があるかも?」などと上空を見上げたりして、期待度MAXと言ったところ。 今年は、誰のお誘いも無ければ、誰も誘わなかった。今回、日本海側の景色を撮影したかったので、朝5時半に家を出た。3時間ほどの睡眠では相当起きるのが辛かったが、天気予報は、ほぼ全国的に晴れマーク。圏央道・関越道共に渋滞もなく、多少東松山SA付近でのノロノロを除けば、順調に関越トンネルまで3時間半。ここまで来れば車の混雑は、たかが知れたもの。長岡JCTから北陸自動車道に合流、程なく日本海東北自動車道「聖籠・新発田IC」で降り、7号線をゆっくり北へ向かって走った。時間が早すぎたためだ。目指すは「笹川流れ」。「村上」の文字を標識ごとに確認しながら、345号線に入り、羽越本線と並行して走る。青空の下、左手に佐渡島が現れ、日本海の雄大な眺めに寝不足も吹っ飛ぶ。途中、R345号線「大月海水浴場」手前で国道が羽越本線を跨ぐ。陸橋上に5人ほどの「撮り鉄」を目視。「何か来る!」慌てて旧道へ車を突っ込む。5分もしない内に、両脇緑の水田地帯の中を突っ切る特急「いなほ」が走ってきた。後方の日本海とマッチして、それなりのロケーションだった。道路脇に止められている車の中に、品川や、横浜ナンバーがあったのにはびっくり。その後、「笹川流れ」を目指して走るに従って、ここが海水浴客で大変な混雑ぶりである事がわかった。とりわけ道の駅付近は、渋滞気味で駐車場にはとても入れそうにはなかった。と言うより余りにも狭すぎる。山が迫っている地形ゆえ、幅を確保できないのでやむを得ないが、夏のシーズンは最悪だ。少し先に行って広めの処を捜したが、縦列駐車が酷い。右側には有料のP(夏場だけの営業に見える)が有るが、どこも1300〜1500円の表示。撮影だけの為に止める気もしなかった。カーブと短いトンネルが繰り返され、よそ見も出来ない。トンネルの出口付近に広めの道幅があったので、チョッとだけ止める。日本海に浮かぶ大小さまざまな岩を数枚撮り、ベージュ色に近い薄茶色のきれいな砂浜に下りようかと思ったが、海水浴客の中に望遠レンズで歩いては、盗撮の疑い見え見え、やめることにした。水着姿のギャル撮影は諦め(冗談)、今川駅で13時台の「いなほ」を撮影し、一路鶴岡へ。 いつになったら、この「日本海東北自動車道」は全通するのだろうか?繋げるつもりが無いのか?海を見ながらの7号線も悪くは無いが、完全に取り残された感じが強い。山形自動車道も然り。強い志(こころざし)?でも持たないと、とても「赤川花火へ行くぞ!」と言う気持ちにはなれない。その反面、赤川花火を見ると、やっぱり来てよかったと思う。片道550キロ、普通に走っても7時間以上かかる。出費もそれなり。この「道路網の悪さ」と、「花火の凄さ」の二律背反的問題を早く解決して欲しい。いくら車の運転大好き人間でも、今後体力が衰えていく事だけは紛れもない事実なのだから・・・。そんなことを考えながら、まだ時間も早いせいかスイスイ走れる7号線。「あつみ温泉」手前で、三ケ日のK氏からメールが届く。既に裏側に場所撮り完了、待機との事。残念ながら再び「日本海東北自動車道」に入る為、返信できない。 15時前だったので、鶴岡市内もそれほどの混雑はなく、羽黒橋付近の車も多少の混雑程度。二年前は今日より二時間程度遅かったので、全てに焦った。結局、二時間早く出た結果、関越の渋滞や鶴岡到着時の混雑などで、途中の撮影時間も考慮すれば、三時間以上の効果があったことになる。いつもの農道へ車を止めて間も無く、K氏が湘南ナンバーを手がかりに歩いてきた。蒲郡でも、長岡でも、袋井でも、どちらかが行かなかったり、自分のドタキャンだったりでなかなかお会いできなかった。それだけに花火打ち上げまで持て余すほどの時間があったものの、色々な情報交換が出来、大変有意義だった。 開始30分前でも、裏側、打ち上げ中央に拘らなければ、撮影場所も観覧場所もいくらでもある。K氏によると昨年まで入れなかった農道が、今回はフリーになっていて、ドンドン車が入っていたとの事。朝8時の時点で、トラ模様のバリケードは脇に片付けられていたそうだ。多少神経質な、あるいは、より完璧を求める知り合いのカメラマンは、左側に車のシルエットが入り込むことを気にしていた。真っ暗になれば気にならないともいえるし、気分的には良くないとも言える。この10年で、デジカメ撮影者はかなり増え、とりわけ若者と東洋系外国人(KとかC)が増えた。「K」and「C」はともかく、マナー以前の礼儀が欠如していると感じることが増えた気がする。結局はカメラマンがカメラマンの首を絞めていることに成る。 19時前、蚊取り線香を囲んで盛り上がった仲間も、いよいよセットしたカメラの最終チェックに入る為、散っていった。FM山形を聞いていると、なんと気温が19度まで下がって来たと聞こえてきた。東からの風は弱く、背中に当たる為、風の強さではなく空気全体が冷えているのだ。開始間も無く、思ったほどの風はなく気温が下がったお陰で湿度だけは高くなってしまった。 ここでの東寄りの風も、打ち上げ場所では左に流れたり、滞留したり、煙が行き場を失った感じになって動きがない。2年前、不幸にして燃えカスが観客の頭に当たった事故の時は、確かに強めの風だった。しかも、有料席に向かっての向かい風だったからまともに被害を被ってしまった。裏からの撮影では、あの時の風があると、殆ど煙は写らない。今年の大会では、本部テント近くに風速計・風向計を設置したとかで、もしも、2016年と同じ程度の気象状況だと、今後打ち上げ中止になる可能性が生じるようになった。つまり、東風(風向き)ばかり喜んでいると、その風の強さで痛い目にあうことになることだろう。赤川の選択がより難しくなったことは確かだ。 開始直後、風は殆ど無くなり、オープニング花火の条件は余りよくなかった。ただ、この時間になるとよくあることだが、南風から、凪になり煙が滞り、やがて微かに逆の風向きになる。特にここ赤川はその傾向が強く、今年もパタパタタイムが2〜3回実行された。煙は、上空の高さによって微妙に向きが異なり、低い高度では右へ、10号玉レベルの高さでは、後ろ髪を惹かれるような形で延びたまま、不気味な雲のようだった。 それにしても寒かった。FMラジオでも「気温が18度まで下がった」と言っていたが、この寒さ、とても夏の花火とは思えない。ラジオの進行役は、実によく喋り捲ってくれるので、会場でプログラムを読み上げる女性の声が聞き辛く、参った。「気温が18度まで下がっていますけれど、会場は熱気にあふれていて・・・」などと、とりわけ会場の雰囲気を誇示していたが、そう言う嘘はやめたほうがいい。花火の見事さと、体感温度とは何の関係もない。人の多さで気温が上がるのか?、屋台の鉄板の熱が暖房になるのか?は分からないが、我々も、この赤川の花火のきれいさに感動している最中だけは、寒さを忘れることができる。というのは事実だ。だからパタパタタイムの時などの中断時間帯はふと寒さを感じる。そしてまた、凄過ぎる花火が上がると寒さは吹っ飛ぶ。一重に、そして純粋に、花火のすばらしさが寒さを忘れさせてくれるのだ。やがて、この寒さと湿気ゆえ、レンズが曇って来ていることすら忘れてしまう馬鹿な自分がいた。何で、ラストの700メートルワイドに限って、ぼやけてんだか!レンズを拭くのを怠ったからだ(二台体制のうち、よりによって、はみ出した方だけが生き残りました)。 今年も悩んだ末、赤川に出かけて正解だった。裏からの撮影では、思ったほど煙害を受けず、まずまず、きれいに撮影ができた。2016年には及ばないが、おそらく、あの好条件は今後10年はないかもしれない。車に戻りまず行った事と言えば、エンジンを掛け温まるのを待って、ヒーターを入れたこと。本当に寒くて風を引いてもおかしくないと覚悟したほどだ。パンを頬張りながら、余韻に浸り、一時間弱出発を遅らせ、羽黒橋の一つ北R345三川橋経由で日本海東北自動車道で帰ったが、ほとんど渋滞はなかった。 |
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